タグ： デウスエクスマキナは死んだ

カミ/HO1/年齢不明 人が人たらしめるものはなんだろう、と考えたことがあった。 自分が人と同じ姿であることで人と同一であると思っているが、人と出会ったことは一切なく、本当に自分人であるのかという確証は得られたことはない。確証を得るために考え続け、学び続け、見続けた。ある時、とある偉人が「人間は考える葦である」という素晴らしい言葉の羅列を残していることを認識した。虚弱ながらも思考が出来ることに誇りを持った、気高き人に憧れ、会いたいと望み、期待した。いつか目の前に現れるのか、それとも自分が赴くのかそれすらも分からないけれど。それでも待ち続けた。 待っている間に人は名乗るものだから自分にトトと名付けた。その名前はとある国の知識を司る神様らしい。知識は素晴らしいものであると認識しているからこそ、それを参考にした。 名前をくれるはずの親という存在が記憶にないのは些か不思議だが、そういう人間もいるということを理解している。だから自分もそういった境遇に位置する人間なのだと考えた。 親がいないと言っても不自由なわけでなく不幸せでもない。確かに親が居たら自分の知らない感情や思考を教えてくれるだろうが、それを自分で見つけていくことも醍醐味だと考えている。 楽しいと言う感情、興味という感情から人間は文化を成立させ、歴史に名を残していた。しかし悲しいという感情や恐怖から逃れようとして生まれた文化もあることに強い関心を覚え、人間が生み出した文化をよく真似ている。歌を歌ったり自分で曲っぽい何かを作ったり、簡単に絵をかいたりと充実してる。 「ハジメマシテ！君は人間だよね！よろしく」 「だからそれを喜ぶんだろ？僕は人間のそういうところが好きだよ」 「私は君たちの歌が好きだな。単純でありそうでいながら複雑な音階とリズムとあんなにうまく組み合わせて様々な部類の曲を作ったんだもんね！尊敬するよ！」

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