タグ： セクハラ卓

　医学生。先輩にカメラマンがいたが最近北海道に行ったって聞いて「どうしたんだろう」となっていた。 　京都の某医大に通っている一人暮らし。 　医者の家系に生まれ、医者になることを小さい頃から言われ続けてきた。中学生になってからは医者よりもいろいろなことに興味が向いており、なおさら家族のプレッシャーは「拘束」となっていた。 　だから勉強の傍に遊んでいた。大学に入れるレベルの学力は持っていても、医者になるつもりなどさらさら無かった。 　ヨハンらと知り合ったのはおそらくその辺りだと思われる。 　医者という隔絶された白い世界よりもいろいろな彩色の世界に憧れており、ヨハンに抱いた恋心もそんな世界への憧れの裏返しだったのかもしれない。 　 　両親とは連絡を取ることはあれど、父親とはあまりにも冷たい関係を築いている。 　母親は好意的。医者の家系に生まれたことを嘆いてるレベルで母親を除いた家族が嫌いなほど。 　 　高校までがずっと孤独のようなものだったので、人と触れ合うことに少し抵抗がある。が、抵抗がありすぎて逆に距離感がつかめず、グイグイ押し込みがち。 　『羅生門』 　人生がちょっと狂った。呪われ体質。 　失踪した人を探すに連れてヨハンの心が自分に向いていないことを知って、それでも割り切ろうと思っていたけど、彼が下した決断に対して感情的に怒ってしまう。 　それがきっかけで縁を一つ潰す結果となり、もともと父親とは冷え切った関係であったことから「またか」とひどく心に傷を負ってしまった。 　「好き」だったけど、「違う」としって身を引いた。けど、それでも「友達」としてその身を案じていたのは確かだし、その気持ちを今でも「裏切られた」と思っている。 　なのでもしも顔をまた合わせることがあった場合、多分気まずいどころじゃ無い地獄のような風景が広がると思われる。最悪。 『タイトルど忘れ』 　羅生門の心の傷を癒すためにお休みの日に北海道に高飛びした。 　旅館へ向かう先で穴に埋まって身動きが取れなくなったが、通りかかった華見冬火に引っこ抜いてもらった。 　レポートをやりながらぬくぬくと療養していたが、運が悪くてまた呪われた。悪夢を見るようになって、滞在中に冬火に依存の気持ちを抱いてしまった。 　これが正解だったのかどうかはともかく、色々と優しくしてくれた冬火に対してガチ一目惚れをしてしまった。もともと男性に優しくされると困惑するタチだった。 　上述の通り「距離感が測れない」ので、知らず知らずにぐいぐい行った。酒に弱いのも合間って余計にグイグイ行ってしまったし、寝相の悪さが災いしたこともあった。 　悪夢を見続けて呪いが消えて、そして依存が解けても抱いた感情はそのままで、いずれ会いに行くと約束して北海道を去った。 　もう（怪異に関わらなくて）いいんじゃない？ 　

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ