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究極のハイスペックを追求し、機械にも匹敵する超高速の演算力を手に入れ、ミスもいっさい起こさない、まるでロボットのような社員。 というより、その正体は、会社のプログラム班が総力を結集し、完璧なソフトと、仕事をする上でもっとも最適なAIを搭載したノートパソコン。 もちろん、最新型のアップデートパッチを日々適用されることによって、彼は日々進化し続けている。 ぶっちゃけこれだけで開発費がやべーことになっているが、彼の登場のおかげで、業績はぐんとアップ。 現在では、彼の兄弟と呼べる存在も、大小問わずに、各種プロジェクトに配備されている。 プロジェクトの成功は、彼のおかげ、と呼ぶ人も少なくない。 そのため、社内の新企画である灰猫プロジェクトに参画するのは、まさに当然であった。 役割はサブチーフ。現場の人員管理とスケジュール調整、リソース管理、工数表の作成など、彼の仕事は多数に渡る。 しかし、彼の存在があるからこそ、プロジェクトは大きな問題もなく進んでいく・・・はず。 問題点はただひとつ。このプログラムは仕事の効率だけを求めて作ったあまり、人の気持ちなど知ったことではないのである。

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