タグ： 狂気山脈

若手の女性登山家。 好きなものはバター醤油ご飯。 嫌いなものはしいたけ。 一人称は私。 伝説の登山家、K2のファン。 8歳下に芳野透(よしのとおる)という弟がいる。彼はまだ大学生だ。 芳野家は代々登山家や林業など山にまつわる職業に就いてきた一族である。しかし、山に関わる以上、一族の男のほとんどは山で死ぬことが多かった。 有名な登山家だった祖父は劔岳の下山中の事故で死亡、山岳救助隊だった父は任務中に死亡した。 父を喪って以来、覚悟はしていたとはいえ強いショックを受けた母はまだ幼かった麻生と透を絶対に山に近付けさせないようにして育てた。 しかし、麻生はどうしても山に興味を惹かれてしまい母親に隠れて登山専門誌を買いあつめるなどしてしていた。(K2のことは雑誌で知って憧れるようになった) 麻生が登山家になると決めた時も母親と大喧嘩になり、20歳で実家を出てからは母親とは一度も連絡していない。弟の透とは付き合いはあり、たまにこっそり母の様子を聞いたりするそう。 娘の麻生が出ていった後、母はいつにもまして弟の透にすがり付くようになった。以来、透は友達に誘われたとしても山には絶対近付かないよう心掛けて生活している。(家も本家から離れて都市部に居を移したが、本家から咎められることはなくむしろ可哀想にと思われている。肩身は変わらず狭い。) 狂気山脈への挑戦は弟の透からも大反対されていたが、長い説得の末「必ず生きて帰る」と約束して送り出してもらった。 【麻生が山に惹かれる理由】 祖父から見せてもらった世界で一番高い山から見上げた空の写真がきっかけ。 山が高ければ高いほど、空は黒くなっていく。人が空に最も近い場所に立てるのが山頂なのだと教えられた言葉が今も麻生の心に刻まれている。 麻生は挑戦した山の頂からの光景を見る度に「ここは人が立ち入ってはならない、【浄土】」と思うらしい。 登頂した達成感と神聖な場所に立つことのゾクゾクとした感覚、そして「今すぐ帰って家族の顔が見たい」という気持ちのせめぎあいに「自分はまだ生きていたいのだ」と強く思う事が病みつきになっている自覚がある。 人に登山の動機を聞かれれば「山が好きだから」と答えるが、心の底では【浄土】を歩けばいつかは山で死んだ祖父や父に会えるような気がすると考えている。 弟にも嫌われたくないのでその考えは絶対口には出さないようにしている。 【芳野家だけでの不思議な言い回しなど】 とにかく山で死ぬ人が多かったので、結婚してから山で死んだ人は『山に呼ばれた』と言い、未婚のまま山で死んだ人は『山に嫁いだ(婿入りした)』と言われたりする。 芳野家の本家では年に一度、山で死んだ先祖の慰霊と親族の無病息災や安全を願って親戚全員で大きな供養を執り行ったりするらしい。 イメソン「Mountain Top」/RADWIMPS 通過シナリオ 狂気山脈 カタシロ

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ