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木露亜芽梨(16) 「早く大人になりたいっちゃんね！」 福岡県北九州市に本部を置く指定暴力団「木露會(もくろかい)」会長・木露愛治(きつゆあいじ)の実の娘。 福岡県内でお嬢様学校として知られる中高一貫女子高生「聖愛女学院」に通っている。北九州弁。 学校ではなぎなた部に入っており、わりと強いが、自己流でやってしまう部分がある。他の組の人間に狙われた時に返り討ちにできるよう、常に真剣の薙刀を持ち歩いている……というのは建前で、正直カッコいいから持ち歩いている。外出する際には愛治の部下が遠くからボディガードとして着いてきているため、実際に攻撃されることはほぼない。 ○木露會について ・武闘派で好戦的な“九州ヤクザ”の典型。北九州最大の規模を誇る。 ・公安に指定された主要暴力団にして日本最大規模の暴力団「一玖組(いちくぐみ)」に対抗する「反一玖組」の旗手としても知られる。 ・九州地方の独立組織でつくる「四會(しかい)」という親睦団体を結成している。 ・5代目にして現会長・愛治が新たに定めた新綱領「愛が総て！」の本人直筆の習字が事務所や自宅に飾られている。 ○学校での姿 ・薙刀の真剣を学校に持ってきているため、当然問題児扱いである。しかし、亜芽梨の父親が怖くて学校側も先生も何も言えない。黙認。腫れ物。 ・お嬢様揃いなので、中学時代の最初の方はクラスでも若干浮いていたし、怖がられてもいた。しかし、本人は気にせず、明るく気さくに接していたため、徐々に周囲も心を開くようになり、現在は普通に溶け込んでいる。 ・特別に仲がいい友人、親友の枠は作っていないが、その時話しかけたい人に気さくに話しかけに行く。気に入った人には一緒にお弁当を食べようなどと誘ったりもする。クラス替えのたびに弁当を食べるグループが変わる。 ・なぎなた部には気分で行ったり行かなかったりするが、その態度については顧問や部長にブチ切れられている。なぎなた部の顧問だけは亜芽梨に忖度しないため、亜芽梨的にそれが面白い。大会では積極的に声出しや応援をする。 ・勉学にはあまり励んでいない。興味が無い。生物、保健体育だけは成績がいい。運動神経がいいので体育祭やスポーツ大会では重宝される。本人もそういったイベント事は大好き。張り切る。 ・本人は身体を動かすことが好きで勉強はなるべくしたくないタイプ、かつ強いとカッコいいから強くなりたいと思っているが、それはそれとして優等生キャラに憧れのような気持ちがある。学級委員に毎年立候補するが票が集まらない。落選して落胆する亜芽梨が毎年恒例面白コンテンツ的扱いになっている。 ○容姿 ・すらっとしているがどこか覇気のような威圧感のような独特の迫力がある。 ・丸メガネを掛けているが、伊達。メガネは頭が良さそうでカッコいいと思って掛けている。 ○家庭環境 ・とても家族仲がいい。愛治に大量の愛人や現地妻がいることを亜芽梨も本妻である母親・亜矢子も知っているが、特に気にしていない。 ・家族仲はいいが喧嘩するとナイフが飛んできたり、「殺すぞ！！」という暴言が飛び交ったりする。ただ、威嚇行為のようなものなので、実際に危害を加えることは誰もしない。亜芽梨が小さい頃に母親に向かって投げたナイフが愛治の舎弟の太ももに刺さってしまったことがある。 ・基本的に愛治は亜芽梨と亜矢子に激甘である。ただ、「愛が総て」と言う割には現地妻を長期間放って置いたり認知していない子供のことをいまいち把握しきれていなかったりし、その様子を気に留めてもいないため、非常に雑で自己中。ただ、金銭に関しては定期的に十分すぎる額を支払っている。 ・亜芽梨が生まれた時、名前を「亜芽梨」にするか「愛芽梨」にするかで両親が揉めた。大喧嘩の末に愛治が折れた。 ・家にお抱えの闇医者がいるため、小さい頃から治療風景を見ていた。拷問風景も見た。そのことにより、人体の構造に興味を持つようになる。その闇医者から暇な時にいろいろ教えてもらったりしていた。 ○生い立ち ・愛治の唯一の認知している一人娘ということで、生まれた瞬間からかなり注目されていた。 ・亜芽梨は小さい頃から家族に加えて組員たちにチヤホヤされて育ったため、「自分は愛されている」という実感を持って育っていた。しかし、亜芽梨に取り入ることで出世を狙う者や、次期会長候補を潰すために亜芽梨を殺そうとする者も多くいた。本来的な意味で亜芽梨に愛を与えようとする者は、血の繋がった家族以外には誰もいなかった。亜芽梨が懐いていたのにも関わらず、亜芽梨の殺害を狙っていたり、実は他の組のスパイだったりした者が目の前で愛治によって殺されることが何度かあった。 ・愛治は「愛が総て」などと言ってはいるが、実際には組の中に愛で動いている者などほとんどいなかった。組員が愛を謳いながら組に報いる行動をしたとしても、それはたいていが見せかけの義理や体裁に過ぎなかった。愛治は本気で「愛が総て」だと思っているようだったが、気分で寵愛する部下を選び、寵愛するに値しない行動をした者についてはさっさと切り捨てる冷徹さを持っていた。愛治の手前、組員たちは「愛が総て」とよく唱えたが、心からそれを信じている者がほとんど居ないのは明白であり、愛治は裸の王様のようなものだった。 ・以上のような、懐いていた部下が殺される、愛治が裸の王様であることを何となく悟るといった経験を積み重ねてきた亜芽梨は、いつかの時点で人の内心について深く考えることを止めた。楽しい一面、良い一面だけ見て、自分のことを本来的にどう思っているのかという点について気にすることを一切やめた。実の両親からの愛については感じているし信用しているが、本人は無自覚ながらも心のどこかで若干の窮屈さを感じている部分がある。両親以外からの愛は特に期待していないし、愛されたいとも思わない。楽しければいい。 ・そういった精神性の形成や、命を狙われる経験などから、次第に強さを求めるようになる。小学生の頃、家にあった薙刀の真剣を振り回して勝手に練習したり、チャカを持ち出して勝手に練習したりした。それを見かねた愛治が、慌ててなぎなた教室に入れ、拳銃の使い方もたまーに教えた。 ・小学生の頃は、よく男子とほうきで戦ったりしており、やはり問題児だった。一度、ランドセルに拳銃を入れたまま登校し、それを見つけた教師がおもちゃだろうと思って天井に向かって引き金を引いたところ実弾が放たれたという騒動を起こしたことがある。幸いにも怪我人・死人は出なかった。小学校ではこのような問題行動を繰り返したため、母親の判断で中学からお嬢様学校へ入れることにした。 ・強さを求めるうち、いつの日か目標が、「敵対する『一玖組』の組長を“倒す”こと」になった。通称“覇王”の名で恐れられている一玖組組長を倒すことができれば、木露會がどうだとかいうことに関係なく、「木露亜芽梨」という個人になれるような気がした。早く大人になって護られたり制限が掛かったりする立場じゃなくなり、覇王を倒してしがらみをとっぱらいたい。しかし、本人は「かっこいいから覇王を倒したい！」という自認。しがらみを窮屈に思っていることに対して無自覚である。 ・本人は無自覚だが、「一般的な、普通の、幸せな家庭」にうっすらとした憧れがある。 ○性格 ・物事についてあまり深く考えない。脳直でものを言う。 ・楽しいことが好き。そして楽しいこととは、概ね「戦う」「運動」などの身体を動かすことである。 ・強くなりたい。なんかかっこいいから。 ・基本的に人懐っこい。へらへらしている。 ・怒りの感情が湧くことがほとんどない。ただ、「喧嘩の種」を見つければ、喧嘩(肉体的な)自体が好きなのでこれ幸いと乗っかって喧嘩しようとする。両親との小競り合いはだいたいこれである。 ・早く大人になりたい。未成年じゃできないこといろいろやってみたい。

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