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好きな物：甘いもの。ソフトクリーム 苦手な物：締め切られた部屋 ◆経緯 幼い頃両親からネグレクトを受けていた。 直接的な暴力こそ、月に何度か機嫌の悪い時に振るわれる程度ではあったものの、両親の諍いに巻き込まれて飛んできたものがぶつかっては怪我をした。食事が与えられないのは当たり前、雨の日に締め出されるのはまだいい方で、真夏日にクーラーのない締め切った部屋に放置された時が一番死の危険を感じたかもしれない。外に逃げればよかっただろうと言われればその通りだが、小学生にも満たない子供には高い位置に設置された鍵を開けることはできず、窓の鍵にも手が届かなかったのだ。冷蔵庫を勝手に開ければあとから何を言われるか分かったものではないし、辛うじて届いた洗面所の水道水で何とか生き抜いた。 今になって唯一マシだったと思えるのは、汚い恰好をしていると自分たちも気分が悪いからとお風呂と服はきちんと与えられていたことかもしれない。 文句は言わなかった。たてついていいことなんてなかったし、なにより幼い私はまだ夢を見ていたから。愛情がほしかったから。いい子にしていれば愛してもらえるかもしれないと思ったから。だから耐えていた。 小学校に上がってからも両親の対応が変わることはなかった。けれど周囲の子どもたちを見て一般的な家庭の姿を知った私は、自分が置かれた状況の異様さにようやく気付いた。自分がいい子じゃないから大事にされないんじゃない。あの人たちがおかしいんだ。このまま死にたくない、不幸でありたくない、痛いのは嫌、苦しいのも嫌。私だって幸せになりたい。優しくされたい、愛されたい、死にたくない。 そう願ったら、両親が通り魔に刺されて死んだ。 あっけなかった。 あんなに愛されたいと思っていたのに、ざまあみろと思った。 そこからの記憶は薄くて、あの子に出会って一緒に願って、そしたら私はいつの間にか神の子になっていた。 でも気づいてる。大人になった今ならわかる。 私についてるのはろくな神様じゃない。他人を害することでしか得られない幸福なんて、きっと正しくはない。でも、どんな方法でも構わないからと救いを求める気持ちを私は知っている。だから地獄行きが決まっている私の命を使って、あなたたちを幸福にしてあげる。そうしてほかの誰かを不幸にするの。いつか処刑台に行く覚悟はできてる。私を見る羨望と親交のまなざしがいつか軽蔑と憎悪に変わることもわかってる。だから信じることなんてできない。 でもここを捨てることができないのは、きっとずっと求めていたものが今この瞬間はここにあるからなのだろう。 ◆性格 表：品行方正、八面玲瓏。誰にも等しく慈悲深く、寄り添う心を持つ。人々の幸せを願っている。穏やかで優しく、けれどどこか触れがたい潔癖さをもつ。 裏：自身の行く末への諦観、変わらない世界への憎悪、現状が壊れることへの恐怖、他人への不信、愛情への渇望 ◆台詞イメージ 一人称：私（わたくし） 二人称：貴方 ○○さま 「どうか貴方にも神のご加護があらんことを」 「大丈夫です。きっと神はあなたにも救いの手を差し伸べてくださいますよ」 「私についているのはろくな神様じゃない。他人を害することでしか得られない幸福なんて、本当の幸福じゃない。でもそうしてしか、光の下を歩けないひともいるのも知ってる」 「だから地獄送りが決まってる私の命でみんなを救ってあげる。あなたたちに感謝されるのと同じくらい、きっとどこかで誰かが私を恨んでる。好きに恨むがいいわ。この世に本当の幸福なんてないのだもの」 「他人を虐げるなら、同じことをされる覚悟はおありでしょう？」 ◆名前由来 エクリュ：ecru はもともと「生の」という意味で、漂白していない自然な白さ。日本語だと「生成り」が同じ意味の表現。 アガペー：神からの愛、自己犠牲的な愛

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