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しみず あつひと 天才役者なので芸術・演劇が90です 通過（予定）シナリオ ・劇場αの妄言　ＨＯ１ 平々凡々の男。多重人格者がころころと人格を入れ替えるように、全く違う別人になれる。 それを特別と思ったことはなく、台本を呼んでその人物の人となりを知れば自然とできることだった。 だからこそ、「名前」に反応できない。 自分は鈴木であり田中であり、名もない市民であり黒幕の怪人でもある。 劇団員にはあまりない気もするが、台本を複数渡された場合は同時に複数人が存在する。 はたから見たら狂気、彼にとっては正気の沙汰。 これが天職。役のためなら何でもできる。 武道も齧ったし本も読んだ。役作り、というよりはその役の人間そのものなので、好みもがらりと変わる。 身軽な身のこなしの役だと、体を痛めてまで身軽に動く。動ける。そして役が終わった後に病院にいくとぼろぼろになっている、とか。 辛い物好きで食べまくってたけど次合った時に甘いものしか食べなくなってる、とか。 （もっとも刺激物は本番前2週間くらい食べないけどね） 千秋楽が終わった瞬間役が抜け、そこから次の台本を渡される短いないし長い空白が「清水涼仙」。 役を降りるとその記憶はなくなる。「あの役はこうだったよね～～！」とか言われてもわからない。 ～シナリオ秘匿ばれ～ だから、今回とても困っている。今まではなぜなら、「読めば分かった」のだ。 わからない。違和感が残る。演じきれない。 わからない。胸がいたい。いたい。 親友が死んだ。人はすぐ死ぬ生き物だ。話せなくなるのは寂しい、それだけと認識していた。 違うんだろうか。 わからない。わからない。 あぁ、わからない。 空白期間も、台本のない「清水涼仙」を「演じている」。 俺は、誰？ （実際は親に日本に捨てられたわけじゃなくて、偶然目があって興が乗って、子を拾って、治安がいいとされる日本にこっそり連れてきてくれた人がいただけ。 　言葉を教えて、つけられた名前から日本名を考えて、子供に名付けた。 　そして日本で施設において、その人は世界中を回っている。自分が拾った子のことは覚えてない。 　名付け方は水仙（自己愛、もう一度愛してほしい、私のもとへ帰って）から。 　「涼仙」で「あつひと」を見つけて、これ中国の名前でありそう～～！から中国なだけ。私は詳しくない。）

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