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松嵐 綾波(しょうらん あやは) 本名は風巻 綾波(しまき あやは） 松嵐は母方の実家のもの。 「し、松嵐綾波。それが私の名前です。よろしくね」 「え、っと。体調とか大丈夫ですか…？そう、ですか。なら良かった。もし何かあればすぐにでも言ってくださいね。お薬はちゃんと常備してありますから！」 「人のお世話をするのは苦手じゃないんです。…私、お兄ちゃんがいたんですけど…お兄ちゃんったらすぐに風邪引いたり熱出してたりしたので頑張って色々してたんです。だから心配しないでください！」 「私…ずっとずっと昔から恋をしてるんです。このおうちから見える、静かで優しい海に」 「本当は誰かを助けて、それに対価だなんて求めたくはないのだけど。 でも、でももし、お兄さんの記憶がずっと戻らなくて、ここで暮らしてる途中に私に何かあったのなら…」 「どうか、私をあの場所に還してくれませんか？」 17歳、華の高校生。 ではあるが今現在は休学中。 かつて祖父が暮らしていた家に今では一人で暮らしている。 本来の苗字は風巻。(既存である子の妹) 上に兄と姉がいる。 だが、余命宣告をされた後に自ら家を出る。兄や姉に心配を掛けたくなかったが為、両親と話をし、黙ってただ一人で祖父の家で余命短い日々を過ごすことにした。 苗字を変えたのは、家族との縁を切ろうと考えた為。 娘であるならば、家族であるならばきっと自分の死は大切な人達を苦しめてしまうから。 (そんな事をしても結局の所変わらない事は多分分かってる) 幼い頃から海が大好きだった。 それも特に、祖父の家から見える海が好き。優しい潮風、心地良い波音、キラキラと輝く水面。嬉しい事も悲しい事も辛い事も楽しい事も全部受け止めてくれるような、どこまでも広がっている雄大な海。 そんな海にずっと焦がれていた。 幼い頃はよく浜辺を祖父や兄や姉と散歩した記憶がある。朝から昼、昼から夕方まで駆け回ってはくたくたになって三人揃って寝た事も幾度か。 終わりを迎えるのなら、楽しい思い出のあるそんな場所で迎えたかった。 この場所で最後を迎えたいと両親に話した時、二人は複雑そうな顔で少しばかり悩んだ後綾波をそっと抱きしめてそれを許してくれた。 そうして祖父の家に移り住んでからいくらかが過ぎた頃。 一人の男性を拾った。 流石に倒れている人を放っておく事など出来ず、すぐに助けようと決めた。 それはちゃんとした善意によるもの。 でも、ほんの少しだけ。 こうすれば、もしかしたら、この命が果てた時に報われるかな。 なんて考えたりもしてしまったんだ。 『大切なもの』……大切な品物を常に身に着けている。これをなくすと1/1D8の正気度チェック(+30)

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