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『狂気山脈』HO 2A 「俺は鶏冠井現夢。登山家だよ」 「雛子を知ってるの？　あいつはねぇ〜、昔から俺にとってナンバーワンの登山家だよ！」 「何言ってるの？　俺はポメラニアンだよ。ほら、3、2、1……ワン！」 著名な登山家である「雛子 胡蝶(ひなご こちょう)」を追うようにして第二次登山隊に志願した。一つ下の彼とは山岳部の部長をしていた頃に知り合い、色々あってストーカーをする側とされる側の関係になった。 雛子に恋をしている。一目惚れだった。初めての恋にどうしたらよいのか分からず、尾行したり靴の種類を特定したりしている内に本人にバレた。死ぬほど焦ったけど何故か許してくれたしむしろ部屋にカメラを仕掛ける許可まで貰ったので困惑しつつストーカーを続けている。最終的に雛子はめちゃくちゃ優しいんだなぁ……と納得した。 ちなみに雛子も鶏冠井のことを好いていたが、如何せんかなりの口下手だったために中々想いを伝えられず、この狂気山脈から帰ってきたら告白するつもりだったらしい。 他人を言いくるめて自分をポメラニアンだと思い込ませることができる。原理は分からない。気がつくと対象者の目の前にはSIZ17のポメラニアンが直立している。手触りも再現可能でとても触り心地が良い。 実の親に愛されなかった彼は「自分が可愛い動物だったら愛してもらえるかもしれない」という考えのもと、この奇術を編み出した。 しかし、彼が本当に愛してほしい人である雛子にだけは効果がない。何故ならば、雛子は人間の鶏冠井現夢を愛しているので。 雛子 胡蝶 一人称：俺　二人称：あんた、お前 「俺は雛子胡蝶……ああ、あの雛子蘭丸の息子だ。けどそれがなんだ、俺は俺だ」 「先輩は誰にでも優しい人だ。心配になるくらいに……そういや、この前先輩が俺のウェアを被ってたけど暖でも取ってたんだろうか」 自分に厳しく他人に無関心。趣味は筋トレと、かなりストイックな性格。父親は有名な政治家だが、それをネタにされるのを本人は嫌がっている。家族仲は良好。この前マリカ大会が開かれた。 鶏冠井に恋をしている。鶏冠井が高校2年生、雛子が高校1年生のとき、校門から校舎までの道で山岳部のビラを配っていた鶏冠井に話しかけられたのが出会い。一目惚れだった。彼のストーカー行為には気がついているが、それがストーカーだとは全く思っていない。 高校卒業後は鶏冠井と違う大学に進学したものの、山岳サークルの他校間交流があったため縁が切れることは無かった。この頃、機械音痴の鶏冠井にやっとLINEを入れさせ、無事連絡先を手に入れることに成功。この宴はサークル内で三日三晩続いた。 現在も登山家同士交流があり、プライベートでもちょくちょく会う。何とかして家の合鍵も手に入れた。誕生日プレゼントにIKEAのシベリアンハスキーのぬいぐるみ(盗聴器入り)もあげた。速攻でバレて「恥ずかしいよ〜」って言われて壊された。不公平では？ 言わばヘタレなので10年間想いを伝えられなかったが、狂気山脈から無事帰還したら告白することを決心。自室の本棚の上から三番目の列の一番右の辞書のカバーの中に指輪を隠し、空港へと向かった。 ハンドアウト２Ａ： 還らぬ友 君の親友は最高の登山家だった。彼は第一次狂気山脈登山隊の一員としてかの山にアタックし、未だ還らない。 第二次登山隊の結成が発表された時、君が志願したのは必然だった。 【ミッション：親友を見つけ出す】

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