タグ： 高尾山 救いに非ず

生後数週間の時に親に捨てられたため、本当の親のことは知らない。 （シングルマザーでした。母親は病気のため永くないことを悟っており孤児院に命を預けます。命という名前も、母親がメモ帳にかいて置いて行ったものでした） 孤児院で育つ。高校を卒業したら就職して少しでも孤児院にお金を入れようと思っている。 辛いことは決して顔に出さず、悩みも苦しみも自分一人で抱え込む。 孤児院にいる子供たちのお兄さん的存在であり、模範にならなければという意思からそうなってしまった。 皆の前では明るくいつも笑顔で過ごしているが、一人になるとぽろぽろと涙をこぼすことが多い。 自己肯定感が低く、己の生というものに執着心はないが、他人には生きていてほしい。 しかし、もし自分が死んで悲しむ人間がいるのであれば自分も生きなければならないと思うような人間。 跳躍があるのは、陸上部に所属しており、走高跳の選手であるから。 お金がなかったため小さい頃はずっと孤児院の中で走ったり、成長してからは一日10kmを目安に走り続けていた。長距離も得意だが短距離もはやい。しかし命が惹かれたのは自分の力で空へ飛べる走高跳にすすむ。 しょうらいのゆめ：せかいをまもるスーパーヒーロー！ 将来の夢：人を幸せにできる仕事に就く 浅茅しのぶとは高校の同級生である。 自分とは違って"本当"の家族から愛されている彼女を見て羨ましいと思っていた。 高校1年の時に初めて話したしのぶと趣味が大層合うことを知り高校2年では常につるむような仲であった。 しのぶの家に行ったとき、夕飯をご馳走になる。初めて感じた家庭の温かさにらしくもなく涙をこぼしてしまう。命はこれを生涯悔やんでいる。人前で涙を流さないと心に決めていたからだが、しのぶもしのぶの家族も命に対してそれ以降も優しくしてくれるし、涙については触れてこない。本当の家族のようになっていった。 男女で常に一緒にいるから、同級生から「付き合ってんの？」とからかわれることもあるが、命自体は恋愛感情というものが分からない。しのぶの家に行ったときに「命くんなら大歓迎なのにねぇ」と言われたときに、「俺もしのぶと家族になれたら幸せだと思います」というがこれは本心であるがまだ恋愛感情ではない。 一野命（ひとのみこと） 百人一首38番歌「忘らるる身をば思はず誓ひてし人の命の惜しくもあるかな」より 「あなたに忘れられる私の辛さは何とも思いません。ただ神に誓ったあなたの命が神罰により失われてしまうのではないかと、惜しく思われてなりません」 浅茅しのぶ 一人っ子。親の愛を一身に受けて育った。専業主婦の母とサラリーマンの父を持つ。 おしとやかである。自分の感情を押し殺すことが多くこれからもそれでいいと思っていた。しかし、高校1年の時初対面の命に「それ、疲れないの？」と言われ涙を流してしまう。それ以来嫌なことは嫌といったり自分の意見を少しずつだが言えるようになる。（周りは「命何泣かしてんだ！」「何言ってんだ馬鹿！」みたいな感じでした） 浅茅しのぶは一野命のことが好きである。これは恋愛感情である。 自分が感情を押し殺していたことを初めて見破られた時から、ずっと命が気になっており、しかしそれは命にバレないように陸上部のマネージャーになったりもする。周りのからかいに対してはまんざらでもないが、命にその気がないのが嫌でもわかってしまうため複雑な気持ちである。 卒業式の時に告白しようと心に決めている。当たって砕けろ精神である。 浅茅しのぶ（あさじしのぶ） 百人一首39番歌「浅茅生の小野の篠原忍ぶれどあまりてなどか人の恋しき」より 「浅茅の生えた小野の篠原、その「しの」のように貴方への思いを忍びこらえているけれど、忍びきれない。どうしてこんなに恋しいのだろう。」

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