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はじゅつ みこと クリアシナリオ 【Apocalypse】【闇鍋しないと出られない部屋】 アホ。 偉そうなアホ。 地頭はいいのに言葉より先に拳が出る脳筋なアホ。 幼なじみと顔を合わせたら喧嘩するのに毎日顔を合わせるひねくれアホ。 ―――――――――――――――――――― 警察になりたいので大学院まで行かなくてもいい気がするが幼なじみが行ってて自分が行ってないのは死ぬほど腹立つので行ってる。 幼なじみに対する嫉妬心や対抗心は多分世界一ある。 幼なじみに勝てるのならなんでもいい。 ―――――――――――――――――――― 警察ではなく医者になると決めた。 医学の進歩を待つより自分で進歩させた方が早いと思ったからだ。 猛勉強して医学部に入り直した。 合わせるために何度か留年したがあいつと同じ場所に来れた。 ―――――――――――――――――――― 最初はそうじゃなかった。 数字なんて関係なかった。幼なじみといるのがただただ楽しかった。 いつからだったか、数字にしか興味が無くなった。 1番になりたかった。 それなのに、1番近い人間が邪魔をする。 隣にいる人間が1番を奪っていく。 頭がおかしくなりそうだった。 何故。 何故。あんなに勉強したのに、いつも1番はアイツなんだ。 気分が悪い。腹が立つ。妬ましい。羨ましい。 そんな時、ふと思った。 そんなことを考える自分が気持ち悪い。 何が妬ましいだ。 何が腹が立つだ。 そんなことを考える自分に1番腹が立つ。 でも、アイツの顔を見るとどうしても酷い言葉が出ててくる。 違う。 そんなことが言いたいんじゃない。 素直に称えたいだけなんだ。 自慢の親友だと言いたいだけなんだ。 あぁ、気持ち悪い。 そんなことを考える自分が気持ち悪い。 幼なじみに何がなんでも勝とうと考える自分が気持ち悪い。 幼なじみを見下すことしか考えていない自分が気持ち悪い。 嫌だ。汚い。気持ち悪い。 見ないでくれ。 お前まで汚れてしまう。 お前は、俺と違って綺麗な白なのだから。 「おい、白。今日は小テストの日だ。分かってるな？今度こそは俺が勝つ。」 「妬ましい……何故…何故届かないんだ…あぁ、こんな俺がアイツに届くわけが無いか……」 ―――――――――――――――――――― なあ、白。お前は俺の事をどう思っている。 俺は、醜く汚い人間だ。人のためになりたいと思っているのも俺のエゴでしかない。俺の、自分勝手でしかない。 俺はお前と違って、自分勝手の酷いやつだ。 相手がそれを望んでいると勝手に思い込んで助けて、見返りを求めて。 お前をいじめから救った時も、本当は見返りを求めていたのかもしれない。 お願いだ。俺をもっと嫌ってくれ。 最高の親友であるお前と、ぶつかってばかりのお前と、この感情だけは一緒でいたい。 「親友を嫌う俺のことが1番嫌いだ。」 ―――――――――――――――――――― 愛しい家族 白戌 真奈(はじゅつ まな) 12歳 女 白戌家は両親、御言、真奈の四人家族。 御言の両親は共に女性。御言の父親は御言が15の時に離婚して家を出ている。 離婚した理由は仲が悪かった訳ではなく上層階級に産まれた身として子孫を残さなくてはという考えの同性愛者2人が結婚。そして御言が産まれる。御言が自立し始めた(高校生になった)頃2人は離婚しお互いの本命と結ばれた。真奈は相手の子。望まない妊娠ではあるが子供罪はないため出産。2人の子として、御言の妹として育てることにした。 兄妹の仲は非常に良い。むしろ本物の兄妹より仲がいいかもしれない。御言の髪が長いのは妹が髪の毛をいじったりするのが好きだから。たまに御言の髪型が違うのは妹がやるから。 こんなひねくれ者の自分でも慕ってくれる妹が心の支えとなっている。 父親とも時折会っている。父親と父親の本命である相手と。たまに会う2人も共に暮らしている2人もとても幸せそうなので御言としては大満足。 白戌 真琴(はじゅつ まこと)男 元々身体を売っていたが御言が大金出して買って連れて帰った。 今は真奈のお世話をしつつ御言に勉強を教えてもらっている。 御言の事は「御言」と呼び捨てしているがたまに「兄ちゃん」と呼ぶ。そしてその度恥ずかしくなってやめる。 ―――――――――――――――――――― 右目が見えなくなったのも全部お前のせいじゃないから。 幾分かは素直になれた。だが全てを言うにはまだ勇気がない。だからいつか言えるときまでそばにいてくれ。言ったあとも……我儘であることは承知だが…どうか、隣にいてくれ。 ―――――――――――――――――――― 黒申美琴。俺は、お前を心から愛している。 ずっと最高の親友でいてくれ。

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