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■安楽 しのぶ（あらく - ） ■シナリオ ・紡命論とシンギュラリティー　HO2 ・やさしい朝をくださいね（KPC） ■設定 「どうでもいいんです。だって何もわからないんですから。」 「大丈夫です。大丈夫、何も心配することはありません。目が覚めたら、全て終わっていますよ。」 ・「白衣の天使」と呼ばれた女。（APP16） ・みんなにとても優しい、素敵な女性。 仕事にも熱心で、真面目な医者。 どこかふわふわとした雰囲気をしている。 ・誕生日：3/13 ■秘匿含設定 けれど彼女には分からない。 何も分からない。何一つ。 失われる命の尊さ、生に執着する愚かさ。そのほか全て。 世界の全てに、なにもかもに、興味が無い。だから何一つ分からない。理解できない。 全部わからなくてどうでもいいから、何にも疑問を抱かなかった。生まれつき、そうだった。 親に望まれるまま医者になった。命令されるがまま、仕事を行った。 言われるがままに、安楽死の治療を行った。 けれどある日、恋をしてしまった。初めての体験だった。それが恋だったのだと、彼女はまだ気づいていない。 いつも通り、安楽死の患者として運ばれてきた男に一目惚れをしてしまった。 しかし安楽死を選んだ筈の彼が、死ぬ間際に零した言葉、 「まだ死にたくない」「生きたいんだ」──その言葉の意味を、知りたいと思った。理解したくなった。 生まれて初めて、何かに興味を持った。 その日から、自身の行い──安楽死の治療に対して、違和感を覚え始める事になる。 わからない。本当にこれが正しいことなのか、わからない。だから、知りたい。確かめてみたい。 「生きたい」の意味を、知りたい。自身の行いは正しかったのか、間違えていたのか。 誰かを、救うことが出来ていたのか。知りたかった。 わかりたくなった。 （生きることと、生かされることに違いはない。 死ぬことと、殺されることに、違いはないように。）

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