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はしばみ しょういちろう　寄せ餌（D） 技能はディレッタントを参考に取得 解離性同一性障害を発症した榛嶺亜(はしばみれいあ)の別人格。発症当時嶺亜は13歳、祥一郎は37歳であった。元々嶺亜は孤児院で育ち里親を転々としながら生活していた。そのため実の親ではない里親に、自分の意見を上手く出せず殻の中に閉じ込もる生活を強いられていた過去を持つ。引っ越しを頻繁に繰り返していたため友人がほとんどできず、里親たちに邪険に扱われ自殺行為を繰り返していた。嶺亜が13歳の頃、気がついたら知らない道を歩いていたり知らない誰かと話していることが増えて言った。数週間続いた冬のある日、邪険に扱われていた里親に性暴力を受け、屋根裏部屋で節々の痛みと寒さで震えていた。その時祥一郎が嶺亜に接触し意思疎通が可能に。それまで祥一郎は表に出ていた間、児童相談所や中学校の教師にネグレクトを受けていると相談していたが何の成果も出せず、彼の為になれないのなら消えてしまおうとまで思っていた。しかし1度だけ嶺亜が授業ノートの端に残した「誰かいるならたすけて」という言葉に「ちゃんといるから待ってて」と返事をした。それ以降直接的にも間接的にも接触が出来なかったが、性暴力を受けた嶺亜を慰めるために接触した(この場合の接触は脳内で祥一郎の声を聞けるという意味)。 祥一郎を認識した嶺亜は自分が意識を取り戻した際、いつもいたのが児童相談所だったとわかり祥一郎に縋るようになった。その後祥一郎が相談していた児童相談所の職員から連絡を受け児童養護施設へ入所。社交的な祥一郎が他の子供たちと話すようになり嶺亜はあまり表に出なくなっていた。高校卒業後、彼らは児童養護施設を退所し工場に就職することとなった。その頃には祥一郎がほとんどの間表に出て自宅にいる時や寝る前に嶺亜が現れるだけとなっていた。嶺亜が20歳の時、大型連休中に2人で買い貯めしていたお菓子や映画を見まくり朝方に寝て夕方に起きるという生活を送っていた。そして連休最終日の夕方、「楽しかったよ祥一郎。僕こんな楽しいことがあるなんて知らなかった。最後に知れて良かったな。……僕のこと忘れて生きてね」と言い残しそのまま嶺亜は消滅した。 嶺亜消滅後、祥一郎は勤めていた工場をやめ、表に出ている時にこっそり投資していた大企業の株主優待等で生活している。会社の同僚や近所の誰も嶺亜のことを知らない生活に嫌気がさし、嶺亜に会いたい気持ちが年々強まってきている。嶺亜が消える直前、彼に言われた「僕のこと忘れて生きてね」という言葉を叶えることが出来ずに嶺亜が行っていた自殺未遂を繰り返している。 嶺亜がいないなら、誰でもいいから俺の事を認知して慰めて、許されるなら攫って欲しい。

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