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正偽のイデアHO4：矛盾 本名は火燈 撫子(ひとぼし なでしこ)。 昔から殺人衝動がある。理由は特になし。強いて言えば「なんとなく」。ふとした瞬間に「人殺したいなあ……」と思う。 自分が世間一般の人とずれていることは自覚していて、この殺人衝動が悪いことだとも認識している。 ただ、原因がわからないし積極的に治さなければいけないものだとは思っていない。これも個性なのでは？とすらも。 それでもその辺の犯罪者みたいなモノにはなりたくないので、必死に毎日まともな人間のふりをする。 大学で出会ったHO3のその真っ直ぐさ、正義感の強さ、懸命に誰かのためにあろうとするその姿に焦がれた。きっと傍にいれば正義がなんなのか、この殺人衝動を解消できるのではないかと思い親しくなることにした。 それがいつの間にか、彼の横が落ち着くようになった。隣で笑う彼を見ていたいと思った。彼の信じる正義の道を見届けたいと思った。 犯罪者になりたくなかったから殺人衝動を治したかった。けれど今は、彼の隣に胸を張って立てるように犯罪者(そんな人間)になりたくない。 これはきっと恋ではない。愛と呼ぶにも烏滸がましい。強いて言うならば、執着なのだろう。 #f4b4cc ひとぼしなでしこ→こぼしひとでなし→零し、人で無しのアナグラム。

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