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医学部で美容外科関連のことを中心に学んでいる女子学生。几帳面で大人しい性格であり、基本的には善人だが、時折虫けらを見るような目をすることがあると影で噂されている。本人がその噂に気付いているかどうかは不明。 昔から「お前は可愛いね」と言われ、蝶よ花よと愛でられて育った。身内贔屓によるものであることを差し引いても実際可愛らしい顔立ちの美人であり、自分の容姿についても大変自覚的である。「顔がいい」というアドバンテージもあり万事順調な人生——であるはずが、「顔がいい」故に精神に異常を来し、それに振り回される人生を送っている。 精神の異常、すなわち醜形恐怖症である。本来であれば「自分は可愛い」という自覚のもと真っ直ぐに育つはずであった彼女は、ある時一人のクラスメイトが「可愛くない」という理由でひどいいじめを受けているところを目撃してしまう。そのクラスメイトはやがてマンションのベランダから飛び降りて自殺、若くして他界してしまう。「あなたは可愛い」という刷り込みと、「可愛くなければいじめられる、殺される」という恐怖(あるいは思い込み)から醜形恐怖症を発症してしまったのだ。 幸いにも生まれ持った容姿が恵まれていたため整形に走ることはなかったが、「より美しく、より可愛く」なることを目指して美容に莫大な金額を注ぎ込むようになり、それは借金を背負い込むまでになる。彼女にとって最も恐ろしいことは「老いて醜くなる」ことであり、誕生日を迎えて一歳年を取る度に朝から泣きじゃくるようになってしまった。シミがひとつ増えるたび、そばかすが浮かぶ度に怒り狂い涙を流してヒステリーを起こすようになり、やがて精神的に追い詰められて「年をとる前に死にたい」と考えるようになる。 現在の目標は「20代を終えるまでに死ぬこと」であり、万が一死ぬことができなかった場合に備えて美容整形外科なども探している。

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