タグ： らばやんのご主人様シリーズ

■VPC の誓約 ・強力な誓約によって、他の吸血鬼にはない力を手にしている。 誓約内容は「夜を追い続ける事」。 通常の吸血鬼は太陽を避け、日中は日陰に隠れている。 しかし VPC は夜を追いかけ、地球の自転速度を超え て移動を続ける生き方を選択した。一ヶ所に長く居る事はなく、 孤高にして唯一無二の誓約はあらゆる吸血鬼達から 羨望と尊敬の眼差しを向けられるに至っている。 彗星のような速度で空を飛ぶ姿から、「夜を駆ける吸血鬼」とも呼ばれる。 設定 800年を生きる純血種の吸血鬼。 生まれはヨーロッパ北部であるが多くの言語に堪能であり、日本語も人並みに話す。 夜を駆けながら世界各地を自由に旅しており、 時々フィンランドや極地など夜の長い土地で移動を抑え、緩やかに暮らす事もある。 誓約を作る以前からクオンは舞（この場合は命を懸けた死闘を指す）をこよなく愛していた。 中には人間に危害を加える異形もいた。 そういう輩と戦うために、人間たちとコンタクトを取り、報酬をもらい、死闘を送る毎日。 クオンは充実していた。 ある日、邪なる神に生贄をささげながら細々と生きながらえる忘れられた村を訪れる。 いつものように報酬をもらい、血気盛んに神に挑むも、その膨大なる力に返り討ちにあう。 その時についた消えない傷跡が、腹に残った3本の爪痕である。 動けなくなるクオンに朝日が迫る。クオンは死を覚悟したが、そんなクオンを助けた者がいた。 生贄として差し出された娘だった。 クオンは娘によって日の届かないところまで運ばれ、応急処置を施され事なきを得る。 クオンはその娘に、このまま生贄として神に食われるくらいなら俺の宵になれと持ち掛ける。 しかし娘は、 「そんなことをしたら村がどうなるかわからない。だから私はこのまま神にその身を捧げます。 だけど、最後にあなたの役に立てたならよかった」 そう言ってクオンのもとを去る。 その娘の瞳はきっと宝石のように美しい輝きを持っていたのだろう。 しかし、クオンが最後に見た瞳は、全てを諦め絶望をまとった色をしていた。 何故かその色を、クオンは今でも覚えている。 そして、夕夏を見た時にその色を重ねてしまい、宵として一晩面倒を見ることにした。 その一連の出来事の後は、「夜を追い続けること」を条件に強大な力を得る。 強大な力は彼に自由を与えた。夜の中ならば、クオンはどこまでも自由なのだ。 もう二度と、不覚は取らない。

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