タグ： 残夏に啼く

女子がほしい母と男子がほしい父という相反する両親のもと生まれた。しかし父は婿入りで、母の強要によって家では女子の格好をさせられており、父にはかばってもらえなかった。それどころか外では父によってその鬱憤を晴らすように、体を鍛えるという名目のもと虐待じみた教育を押し付けられた。しかしそんな抑圧された生活に、14歳で精神と肉体が限界をむかえる。そのため一時期両親から隔離されたが、諸々の理由で二年で実家に戻ることに。実家に戻ればまたあの生活を押し付けられると、実家に戻ったと同時に家の金を持ち出して家出した。そのため高校中退。 生きるために何でもしていたところ、いつの間にか立派なヤクザになっていた。しかしそこそこ軌道に乗ったところ、遺伝性の難病が発症。ただでさえ幼少期からの教育で体がずたぼろだったが、免疫力がどんどん低下する病気になってただの風邪もひどくこじらせるように。金を湯水の如く使って治療しようとしているがどこの病院でも匙を投げられ、そのうちどうせなら好き勝手に生きて死にたいと思うように。そのため現在の性格は自滅的で刹那的。 酒も飲むし煙草も吸うし薬もやる。喧嘩もするし気に入らなければそのまま殺しかける。自身の理性の箍が外れている状態であることを本能的に察しており、だからこそ今のうちに死にたいという無自覚に打算的な気持ちが働いている。 基本あら事が多いが、ヤクザの中でも精神科医（無許可無認可無免許）のようなものをしている。精神的に追い込まれていた時期が長く、特別面倒見が良いわけではないが同じような追い詰められた人間には声をかけるようにしていたら、組内でそういった人間の相手を任されるように。実は下積み時代はあまり長くなく、病床に伏した前組長の世話や話し相手を務め、現在の組長にも気に入られて起用されているというだけで大した地位もないというそこそこ特殊な立場。 本来、人とのんびり会話をするのが好きな性格。追い込まれ追い立てられ抑圧された生活が嫌。自由気ままを愛しており、対象が自分のみならず過度に干渉しようとしたり支配しようとする人間や、自身の価値観を押し付けてくる相手を特別嫌う。ただ本人にそういった性質がないとは言っていない。 嫌いな言葉は雁字搦め、抑圧、支配、閉鎖的、親の愛。好きなものは静かな空間、酒、お茶、煙草、喧嘩、自由。 とある体験により、一時は自棄になっていた精神が持ち直している。そのため元来のまあまあ穏やかな性格に戻っており、病気は治ることはないが延命や予防をしながらも、いつか死ぬときをどうしようもないことだと受け入れてのんびりと待っている状態。半ば隠居のような心持ちだが、時折精神の揺らぎは垣間見える。 死の淵を体験したからか、そこから生き延びたからか、ある種の達観を手に入れたからか、最近何故か相談してくる人間や、診ていた人間が舎弟のようなものになったりすることが増えた。基本的に時間は持て余しているので気にしていないが、頭を下げられるたびにきょとんとしている。

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ