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【技能】 クトゥルフ2015　P.7『芸術家（基本）』 職業ポイント[EDU*10+POW*10]→300 【パーソナル】 一人称：おれ・わたし　二人称：あなた・～先生 無口でのんびり屋に見える。至極マイペース。 意外と好き嫌いが激しい。怒ると笑う。 過去の病気の後遺症で構音障害があり、リハビリで良くはなったが、 今でも長時間話すのは疲れるため、簡潔なしゃべり方をする。 趣味は、あらゆる動物の皮で本の装丁をすること。 幼い頃から病弱な自分が嫌いだった。健康な家族の中、自分だけが弱く、 好きなことも満足にできないことが酷く悲しく、不満だった。 どうして自分だけ。そんな行き場のない虚しさで、時に家族に冷たく当たったこともある。 しかし、感染症にかかり、入院を余儀なくされ、結果脳に受けたダメージのために言葉が上手く出なくなってしまう。 忙しい合間を縫って会いに来てくれる家族に向けて、藤田は筆談を始めた。 それはだんだんと絵に代わっていき、それを上手いとほめて笑ってくれる両親、 一緒に絵を描いて遊んでくれる妹のために、もっと絵を上手くなって、もっと喜ばせようと心に決めた。 こんな自分でも、誰かのためにできることがあり、笑わせることができるという事実は、確かに藤田の救いだったのだ。 父親は、動物の皮を扱う職人だった。 しかし、稼ぎがいいというわけでもなく、母親もパートで稼ぎを入れていた。 決して裕福ではなかったが、それでもなんとか暮らしていたのだ。 だがある日、父親に借金があることが発覚。仕事はあると嘘をつき、 その実ほとんど稼ぎが無い状況で、藤田と妹の学費や入院費を支払うために金を借りていた。 すでにどうにかしようとするには難しい金額になっており、両親の喧嘩は毎日のように続いた。 怒鳴り声に泣き出す妹、なにもできない自分。情けなかった。 自分が病弱でなければ、我儘を言って大学に行きたいなんて言わなければ、自分さえいなければ。 もっと幸せだったのか？誰かを笑わせるなんておこがましい。 ずっと、無理を通して無理に笑っていたのだ。いや、笑わせていたのだ。 結局、両親は離婚。母方に妹、父方に藤田が引き取られることとなった。 父親は言った「今まで育ててきた金を、今度はお前が俺に返せ」と。 父親は全てを藤田に押し付け、挙句無体を働き、ひどく傷づけた。 生意気だとか、母親に似ているからとか、気味が悪いとかそんな理由で。 ぶたれ、首を絞められ、熱湯をかけられ、泣く藤田を組み敷いた。 そこにかつての優しい家族の姿は無い。 しかし、それでも藤田は家族を愛していた。自分のせいで壊れてしまった家族を。 藤田は昔妹が父親が使って余った皮を利用して作ってくれたブックカバーをお守りに、 父親の機嫌を窺いながら今日まで生きてきた。 藤田は、あらゆる動物の皮などを利用して、本の装丁を行うことを趣味としている。 少しずつ自分の皮を剥いで集め、人皮装丁本を鋭意製作中。 これは一種の自衛行動であり、過度のストレスから逃れるためのものであるが、本人は気づいていない。 誰かの力になりたいという念が強く、それがどんなことでも悪いことだと思わない節がある。

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