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○瑞派胡蝶(すいば・こちょう)/『アンチテェゼ・ポジション』HO2 ・墨染の深海を織り紡いだような濡れ羽色の髪を肩近くで短く切り揃え、不思議と揺蕩うような煌めきを湛える碧玉色の双眸をした女性。 ・その界隈ではそれなりに名の知れた、振付師兼ダンサー。得意とするジャンルとしてはポップスが主だが、どのジャンルも幅広く踊ることが出来る才能は天才的。美しい容貌と合わせて、若い身でありながらも、実力はかなりの人々に知られている。 だが、あまり表舞台に出ることは多くなく、そも、表舞台に立つことをあまり好んでいない。大会等の出場経験は数える程度。主に振付の依頼を受け、何となく気に入った人材であればそれを引き受け、教えている。かなり気紛れではあるが、一度引き受ければ、的確にその人材の魅力を引き出し、尚且つ題材となる曲の美しさを圧倒的に描くために、かなり人気が高い。 だが、時折気が向くままに立った舞台の上では、誰しもを魅了させる実力を発揮し、上位に食い込んでいる。が、あと一歩、のところで優勝はしていない。 ・猫、或いは蝶のように些か気紛れ、移り気な性格。素直であり、感情もふわふわと柔らかに面に出すが、本心のところをさらりと隠し、チュシャ猫のように少し眠たげにニンマリと笑う。 ・人と居ることも嫌いでは無い上、仲のいい人物に対しては自分からふらふらと近寄っては、ちょっかいを掛けに行く。美しい容貌と合わせて、人好きをする性格。 けれども、決して常に一緒に居る訳ではなく、ある一定の境界線を保ち、それを線にして、必要以上に深入りすることは無い。時折、ふらりと姿を晦ましては、いつの間にか現れている。やはり、気まぐれ。 ・人の顔色を伺っては、その人が喜びそうな言葉や仕草を基本的にしている。その方が、皆後腐れなく、いい気分できるでしょ？ ・軽いモノが好きで、重たいモノが嫌い。それは、物でも、者でも、感情でも何でも。 気軽に身軽に、好きなことを好きなだけして生きれればそれで良く、そう生きる為の努力ならばそれなりにする。 けれども、そのために必死になったり、誰かに強い感情を偉大たりと、そういったことは得意では無い。重たいモノは極力、持ちたくない。 ・重たいものを持ちたくないから、才能とか矜恃とか実力とか名声とか名誉とか、そういったものもあんまり好きじゃない。だから、実力はありながらも、あまり人前に立つことを好まない。大会とか、名前の売れる仕事とか。そういうのは、いらないや。 けれど、己の実力があることも、容貌が優れていることも、まあ、分かってはいるから。気ままに生きれる範囲の努力はやっぱりするし、その為に使うなら、まあ、というかんじ。 けれど、それよりも、ふらりと街中に出て、時折開催されてるストリートのダンスバトルだとか、そういったのにふらりと混ざるのが好き。ちょっとしたサプライズじみたそれに、周囲がザワっとなる感覚は、正直嫌いじゃない。────大会に立った時に、舞台に上がった時に、ざわりと、世界の温度が変わるのも。肌がぴりりと刺激されるそれは嫌いじゃない。 から、人間の感情って難しいね。 ・自分の容貌や姿を正しく理解している為に、自身の実力や身体が売り物であることもきちんと分かっている。 そのため、それらを"色んな意味"で"売る"、"使う"ことにも躊躇いは無い。 重たいのは嫌いだけど、可愛がってくれるならうれしーよ。それで、得たいものが得れるんなら、ウィンウィンじゃない？ 枕商売もなんやかんやしてきている。あんまり人に言うことじゃないから、言ってないけどね。ワタシの欲しいものくれるんなら、イイこと、しよっか？ ・黒い手袋をいつもしているのは、そんな自分の身体や手が、あんまり綺麗なモノとは思っていないため。且つ、過去の両親のこともあるため。 していることに後悔はないけれど、だからといって誇りも何も無い。から、まあ、綺麗じゃないワタシが触って、汚しちゃわないように。黒なら汚れも、目立たないだろうし。 ・かなりのヘビースモーカー。スッキリとした柑橘系の、重めの煙草が好み。甘い味は好きじゃない。 ・自分を置いて行方不明になった、両親のことは好きじゃない。キライ。ひとりでここまで生きてくるのにそれなりに苦労をしたから。良くないこと、結構色々してきてもいるから。 だから、正直もう両親には関わりたくないし、どうでもいい。ひとりで生きていくために、やれることは全部やった、それこそ身体だって才能だって、売れるところは遍く売っている。 ・けど、あの事件。両親が、そんな両親が所属をしていた教団が、何を思ってあの事件を引き起こしたのか、正直、それは少しだけ興味がある。自分が、あの教団にいて、何をしていたか。それも、少しだけ興味がある。 ────から、それを知って、真に両親を断ち切るために。重たいものを、全部全部捨てて自由に生きるために。 今回の事件の捜査に、『アキ』に、手を貸した。 ・あと。記憶の朧気なところにある、『オリコ』という少女。むかし、むかし、少しだけ一緒に遊んだあの子が、いま、何をしてるのか。 いま、きちんとあの子も、好きなことをして生きているのだろうか。 それが、すこしだけ、気掛かり。 ・『木立阿貴』とは高校時代からの友人。 屋上で授業をサボっていた胡蝶のところに、ふらりと彼が現れ、何となく、煙草に誘ったことから、交友が始まった。 なんやかんや『アキ』と呼び、慕っている。というか、懐いている、が近いかもしれない。 大型犬みたいな彼のことを、少し生きづらそうだな、と思いつつも、可愛げがあるなとふんわり見守っている。ただ、刑事として真っ当な仕事についている彼を、やっぱり真面目だなぁと思いつつも、自分には出来ない生き方だから、ちょっとまぶしい。 【特徴表】 37：俊敏 39：スポーツ万能 【フレーバー】 ・10：パフィオペディルム 「装った魅力・優雅さ」「気まぐれ」 貴方はどこか滑稽だ。簡単に粗が見つかる。だがそれでいい。貴方は移り気、猫のそれ。誰も貴方を責めないだろう。 ・90：浜木綿（はまゆう） 「どこか遠くへ」「汚れがない」 どこか遠くを見ている。ここじゃないどこかへ行きたいといつだって考えている。それは願望となり、目標となるだろう。さあ、準備はいつだって出来ている。あとは一歩踏み出すだけだ。そう思いながら、今日が来た。 【通過シナリオ】 ・『アンチテェゼ・ポジション』：ロスト ・『シガーキスをするようなものだから』：KPC/クトゥルフ神話技能+1 ・『ラストグラス』

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