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CON6→17 APP9→5 INTとSIZ入れ替え COCシナリオ『狂気山脈』 ハンドアウト1A：孤高の人 君は登山家だ。それ以上でもそれ以下でもない。君が山の頂を目指すのは、そこに山があるからだ。前人未到の世界最高峰、君がそこを目指さない理由がない。 【ミッション：山頂に立つ】 ハンドアウト1B：下界に残した絆 君には大切な人がいる。それは家族か恋人か友人か。彼は君の狂気山脈への挑戦に反対していた。だが、長い説得の末、君は頂を目指すことになった。必ず生きて帰るという約束と共に。 【ミッション：生還する】 【プロフィール】 須弥岳 要。すみたけ　かなめ。28歳。 フランスを拠点に活動を続けるプロの登山家。 かなり多くの山を登頂しており、若くして注目を集めている。エベレストを始め、マッターホルンやアイガー、K2登頂に成功。最近は誰も成功していないという冬季のK2登頂を目指して準備をしていた。この勢いに生き急いでいるとよく言われているが、別に死ぬつもりはない。無事に帰るところまでが大事。 顔が怖い。すっごい怖い。ビビる。目つきやばい。ついでに態度もヤンキー。機嫌悪いと普通に「あ？」「失せろ」とか言う。老若男女関係なし。誰にでもタメ口。冷静に見下すように威嚇する。予想外の事態にならない限りは声を荒げたりはしない。喜怒哀楽の薄い人間だと言える。 口癖は「それ、必要じゃねえよ」「いらねえ」 無駄な行動が嫌い、とにかく嫌い。というかそもそも他人に興味がない。登頂に必要のないものはとことん切り捨てる。かと言って単独登頂を敢行している訳ではない。今の彼が欲しているのは結果である。登頂に成功したという結果のみ。それに仲間が必要であれば甘んじて受け入れる。ただし仲良くするかと言われると別である。 山を登る。彼にとってそれは必要であり、とても楽しいことである。 （名前は必須、必要と山から） 【来歴】 かなりの強面のせいで昔からビビられることも多く、何かしたわけでもないのに怖がられるその態度や視線に人付き合いを煩わしく思うことが増えた。小中では、学校近所から遠巻きにされ誰かを虐めただとか、問題児だとか、コソコソと陰口を叩かれた。勝手に被害妄想して勝手に変な噂をしてこちらを怪物のように見るそいつらが理解できなかった。 頭でっかちであった彼は即他者を切り捨てた。他人なんぞ理解できないしどうなろうと関係ない。必要のないものはとことん切り捨てるタイプ。 そんな四面楚歌な状況に加えて、あまり勉強も出来なかったので学校というものが嫌いである。普通にサボる。不良まっしぐら。喧嘩はそんなに強くないので絡まれても睨んでなんとかしてた。 高2の春、物凄く元気なクラスメイト（女）が現れる。 元気、うざい、元気、うるさい、うるさい、頼むから静かにしろ。 どうも前に絡まれていた所を助けられたとかなんとかでありがとう！とか言われたが覚えがない。恐らくすれ違った時に顔面にびびってそいつらが逃げただけだと思われる。 それからと言うもの散々付きまとわれるハメになる。何故かいつもの眼力が効かずにこにこへらへらと……。少女漫画展開の到来に困惑しまくる。 「うるっせぇ！！失せろ！消えろ！視界に入るな！いいな！？わかったか！！！？」 「授業行こう！楽しいよ！！」 「くっそこの怪力女！！！」 「勉強もさ！分かればたのっしいーんだよ！」 「知るか！」 「ほらほら卒業出来なきゃ困るだろー！？」 「離せーーー！！！！」 おおよそこんな感じで更生の道を歩み始めることとなる。随分元気な姿が目撃され始めるのもこの頃から。無口どころか2人して元気である。この後大学まで一緒になる。 「山岳部やろう！！！」「やらね「行くよ！！」聞けよ……」 段々諦めつつ振り回されるのが定番化してきた。どうせ力と押しの強さでは叶わないのだから。 ただその山岳部、強面後輩の入部に耐えられず先輩同輩が退部。ついでに顧問も顔を出さなくなったので2人で山に旅行いこう！みたいなことに。予定調和である。 平日は日本の山を、長期休みに海外へ。 山登りには2人の思い出がたくさん詰まっている。楽しい、を覚えた。 そんなことを繰り返して気づけば大学生卒業の年。就活が始まった。……わけだが、御祈りメールしか来ない。中身は大分更生されたが、いかんせん口が悪いし態度がデカい。あとやっぱり他人に興味がない。早々に就活に飽きる。働きたくもない。 ぐうたら過ごしていると、山岳部活動時代にフランスで出逢った気前の良い山岳ガイドしてるおっちゃんに声をかけられそのままフランスへ。ガイドを手伝いながら単独登頂を目指す。時たまOLとなった彼女と連絡取りつつ、フランスに居続けた。 楽しい。 俺にとって山は必要なものだ。 劇的なきっかけは無く、ただ、登ることにのめり込んでいった。 24歳でフランスの遠征隊と共にエベレスト登頂を果たす。チームは必要。そう思うようになる。 久しぶりに日本に帰国。 連絡がつかない。家に行ってみる。 「あの子は……ここに今いるの」 教えてもらった住所へと向かう。 「〇〇さんの病室はあちらです」 走る。 「可哀想にね」「上司から酷いパワハラを受けてたんでしょ」「ストレス発散のためだけに、誰でも良かった、ですって。酷いわね」 「殴られてそれでも笑ってたのよ」 「大丈夫っていつもいつも」 「何があったのか分かったの、ストレスで倒れてからだった」 「おかしくなっちゃった」 「どこ見てるのかも分かんなくて」 「あ、で、でもね、山は好きみたいでね。この間のエベレスト登頂の話したらちょっとだけこっち見たの」 「だから、心配しないで」 登る、登る、登る。 無心で結果を積み上げていく。 冬季のK2登頂を目指していたところ、狂気山脈の存在を知る。 今度その山登ってくっから。 じゃあな、また。 引っ張られた袖を振り払って、歩き出す。

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