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三日月みちる(みかづき-) 「僕に捧ぐ楽園」HO罪 　双子の兄。 　マイペースで人の話を聞かない。何を言われてもだいたい「うん」としか返さない。 　弟のかけると一緒に双子のジャグリングパフォーマーとして活動している。 特徴表:スポーツ万能/勉強家 ※以下はHOのバレを含みます 　双子でひとつのパフォーマー。2人の動きにズレは許されず、ショーは完成されたものでなければならない。……と、みちるは思っている。みちるは自分のパフォーマンス精度に絶対の自信を持っており、自分の高みについて来られない者はどうでもいい。弟を除いては。 　弟は自分の生き写しだ。他人であれば、体格の違い、能力の違い、環境の違い、あらゆる違いを元に、「自分とは違う」ことを認められる。自分とは違うのだから、自分に足りなくたって仕方ない。だが弟は違う。同じ体格、同じ能力、同じ環境を持っている。弟ならば、自分と同じところに来てくれるはずだ。みちるは物心ついたときからずっとそう思っていた。 　だが弟は、自分に少し足りない。 　もう少し速く動くことができれば、もう少し腕を高く上げてくれれば、もう少し視線を横にずらせば、弟と自分はぴったりのパフォーマンスができるのに、弟はいつも、少しだけ自分と違う動きをする。それがずっと許せなかった。どうしてお前は俺に追いついてくれないんだ。他の奴らもそうだ、何がぴったりだ、何が完璧だ。ズレてるじゃないか。下手なお世辞なら要らないし、本心からそう言ってるなら尚更うざったい。なんて見る目のない奴ら。 　……実際、他人から見ると双子のパフォーマンスはぴったりに見える。完璧に合わさった流れるようなパフォーマンスで、見る者を圧倒する。みちるはかけるの動きを他人よりもずっとずっとたくさん見てきたし、完璧を求めるあまり非常に細かいところまで凝視していたがゆえに、小さく残ったかけるの個性をその動きに見出すことができた。しかしみちるはその個性を「ズレ」だと思ったし、完璧な自分の動きに合わないと思って憎んでしまう。 　完璧に揃った動きをしてこそのパフォーマンスだ。それが出来ないなら俺だけで十分、弟はいらない。お前なら俺のところまで来てくれると思っていたのに残念だ。 　俺の理想のために、お前は消えてくれ。 　以上がみちるがかけるを憎み、消そうと思った理由である。普段からジャグリングのことを考えてばかりで感情の表現に乏しいため、憎らしいとか嫌いだとかいう感情を表に出すことはない。

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