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不定1ヶ月 4 奇妙な性的嗜好 非常におっとりとした穏やかな話し方。 生徒たちがどんなに適当にやっつけで描いた絵も決して否定したりダメ出しなどはしない。 怒っているところを生徒たちは見た事がない。 学校にいるときは授業中でもうつらうつらと眠そうにしている事が多く、急に話しかけると驚きがち。 休み時間や放課後など、生徒たちが周りにいない時壁や教室の隅っこなどの誰もいないところに向かって話しかけているらしい。精神疾患があるとか噂されている。 　 【"変な趣味"について】 療養中、見舞いに来てくれるまだ幼い歳の離れた妹をモデルに絵を描くのが好きだった。妹が喜んでくれるのはとても嬉しかったが、次第に妹以外の年齢の人間、特に美しい大人の女性を描きたいと思うようになる。特に憧れたのが中世の西洋画であり、肌の白い美しい女性だった。 身近には存在しないそのような人物をモデルにどうしても絵を描きたいと苦悶していたとき、「タルパ」というものの存在に出会う。 タルパとは簡単に言えばイマジナリーフレンドのようなもの。 療養の合間にタルパの創造について必死に調べたみなえはもともとの創造力の豊かさも手伝って不完全ながらタルパを生み出すことに成功する。 それ以来、見事にタルパを実体化させたみなえはいつでもそばにいるタルパを何十枚、何百枚と描き続け、今ではすっかり自分の絵を特徴付けるモデルになっている。 はじめはもの言わぬモデルに過ぎなかったタルパが今ではみなえと会話もできるほどに成長しており、みなえは何もないところに話しかけたり微笑みかけたりなど周りから見ればかなり不審な人間になってしまった。 タルパの存在は周りには知られていない。 【タルパについて】 名前　マリー ヨーロッパ系の若い女性の姿をしているらしい。もちろん他の人からは見えないためその姿はみなえの絵を通してのみ確認できる。 時に聖母、時に女神、そして時には町娘であったりとさまざまな人物として描かれる。 タルパとして成立しているためみなえに話しかけたり会話をする事ができる。 みなえの睡眠時間を奪ってまで構ってもらおうとする節がある。 【亡くなった生徒をどう思っていたか】 年が離れているため喧嘩もせず非常に可愛がっていた。学校では自分に対する冷たい態度に傷ついてこそいたが、絵を描く楽しさを気づかせてくれたきっかけでもある彼女を変わらず妹だと思い愛していた。そのため何も気づいてやれなかったことに対し強い罪悪感を持っている。彼女のことは大切に思っていたつもりだったが、本当に大切だったら冷たくされようとももっと気にかけていたはず、きっと私は彼女を心から大切にできていなかったのだと自分を責めている。 何より悲しみの気持ちをぶつけるために彼女をキャンバスに描こうとしても、その顔を思うように描けないことが非常にショックだった。大きくなった彼女がどんな表情を見せていたのか、姉妹であればわかるはずの事が全くわからないことに距離が遠くなっていたことを実感して後悔している。 幼い彼女を描き、それを彼女が喜んだ事が今の自分を作っているのにそんな彼女に何もしてやれなかった、ましてや自分の中では小さな存在になってしまっていたのではと思い非常に苦しんでいる。

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