タグ： 庭師 木陰班 馬酔木 ”自己犠牲”

警視庁零課所属。 良い体格をした体育会系の男である。頭を使うことは得意ではない。かなりの臆病である。 だが、何事にも熱い男である。 幼い頃からヒーローにあこがれ、警察という人を守る仕事に誇りを持っていた。 三年前までは。 三年前の”あの事件”以来、大切なもの、仲間を失いたくないという思いが強くなる。 ただ、拳銃を撃つことができない。 得体のしれない恐怖が邪魔をする。 血が怖い。 このままでは仲間を守れない。 だから、肉体を鍛えた。 体術は独学で覚えた。 勉強は苦手だったが、蔦屋橋さんに手伝ってもらった。 役立ちそうなことは何だって覚えた。 それでもまだ恐怖がぬぐい切れない。守れないかもしれない。 仲間の命は、拳銃の引き金より、己が命より、重いのだ。 だから、 『大切なものを、つまらぬものの犠牲にしてはならぬ』 　　　　　　　　　　　　　　　　ーーーーゲーテ

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