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逢形　薙　アガタ　ナギ　 ある製薬会社の元技術員。ある事件重傷を負い、瀕死になっていたところを闇医者に拾われ今は、その人の家に住まわせてもらいながら医者の手伝いをしている。 その際の傷から初対面の人に怖がられることも多い。本人はあまり気していないどころか、下手に関わろうとしないでくれるならば、この傷も捨てたもんじゃないなと思っている。誰かを救いたい、と言う偽善たっぷりの大層な思いは抱く資格がないと思っているが、それでも少しでも罪滅ぼしががしたいと言う自己満足な感情から闇医者の手伝いをしている。アガタの言う「罪滅ぼし」とは技術員をしていた時に犯してしまったことが関係している。 元々勤めていた製薬会社は表向きには普通の製薬会社だったが、裏では暴力団やヤクザなどの裏社会と繋がっており、そこに流す薬の実験には人間（身寄りのない子供や親に売られた子供）が使用されていた。アガタはそこの実験動物飼育管理技術者だったため、その子供たちを管理していたが、こんな人間の倫理観や尊厳を無視した行いをしていいはずがないと思っていたが会社に争う権力もなければ、監視が厳しく警察などのに通報することもできなかったので子供たちが苦しんでいく様子を見ていることしかできなかった。傍観者も共犯者である。その子供の中でなぜかアガタに懐いた子がいた。なぜか薬への耐性が強く、実験動物として上が重宝していた子だった。だがアガタの罪の意識と目をつけられる恐ろしさから、アガタから関わることを意図的に避けていた。ある日、仕事をしていると火災報知器が鳴り響いた。どこかの研究室から発火したらしい。瞬く間に火は広がり多くの研究者や子供たちが火に焼けていった。やっとのことで抜け出したアガタは気づいてしまった。子供たちを置いて一人でのうのうと逃げ出してしまったことに。そして今まで軽蔑し抗おうとしていた者と同じようになってしまったと。体の半身が焼け、片目も見えていないのに痛みを感じなかった。意識が遠のいて、また浮上すると闇医者が目の前にいたのだった。 このことから火に苦手意識を持っている。けして冷たい性格ではないのだが、自分は非道なことをしていた奴らと同じだと感じているため、わざと人に冷たい態度を取ることがある。感情が顔にはなかなか出ないが声色が少し変わるため慣れてくるとわかりやすくなる。

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