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幸運のお守り、ド根性 ネームレス・カルト使用探索者 「この部活動に興味を持った理由は、とても非現実的だと思ったからです」 「ああいえ、馬鹿にしているわけではなくて。気に触ったようでしたらごめんなさい」 「ホラーや心霊、オカルトなどは大好きです。もちろん」 「しかし……これは持論ですが、それらは全てフィクションではないのでしょうか。だってそう、非現実的です。UFOもUMAも、都市伝説、心霊現象……その殆どには科学的な裏付けがされているものです」 「ああ、フィクションを馬鹿にするつもりもありません。ご安心を」 「話を戻します。つまり、御園にとってこの部活動は非現実的なものを真面目に研究している不思議な場所なのです」 「一体、何をそんなに研究しているんだろう。と」 「そのような経緯でとても興味が湧いたので、御園はこの部活に入部希望を出しました」 「どうぞよろしくお願い致します」 御園 芽城。15歳。女。 オカルト研究部に所属している極々普通の高校一年生。 と、本人は言うだろうが、彼女は少々普通ではない。 まず特筆すべきはその容姿端麗さ。 緑がかった美しい黒髪、色白の肌、整った顔立ちとスタイル。派手ではないがたしかに美人……いや、相当美人である。 本人に自覚はある。だからと言ってどうすることもない。 そしてもうひとつが、その強すぎる精神。 一言で言えば傍若無人。自分の思っていることをオブラートに包まずズケズケと言い放ち、相手が困惑したり怒りを露わにすると「気に触ったようでしたらごめんなさい」と謝り、相手の精神を逆撫でする。 本人に自覚はある。だからと言ってどうすることもない…… オカルトは彼女にとって“趣味”。 ホラー小説やオカルト雑誌を読み漁り、心霊番組のDVDを毎晩再生し、ネットでオカルトについて検索することはもちろんのこと、大きな図書館に出向いて珍しい古い本を読んだりすることもある。 同年代の女子がSNSやスイーツにハマる中、彼女はオカルトにハマっているのだ。 言葉を選ばず発言することや熱狂的なオカルトマニアであることが原因で、おそらく友達はかなり少ない。 オカルトグッズも小規模ながらコレクションしており、中でも気に入っている魔除けの力があるらしい手鏡をお守りとして持ち歩いている。

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