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永久ロスト 特徴：鋭い洞察力…目星+30% 君の所属する身体医学研究所「ARK」は、人ならざるものの存在を利用することで人々の幸福に生かす倫理や道徳を一切廃した特別な医療機関です その中でも最も貢献しているとされる灰賀陽炎をリーダーとした研究チームに属する君は、1体の保護対象生物の管理を担当してします 〜〜 そも幸福とは何か？ 満たされることだ。それは達成感だったり安心感だったり…あるいは欲であったり様々だろう。それにより心が満たされ、人は幸福だと感じる。 親から与えられる愛による自己肯定から始まり、教育による知識欲、遊びから得る快楽、恋愛対象と触れ合うことで得る性欲や他者に認められることで得る承認欲求……ざっと述べただけでこれだけの”幸福”が人生にはある。もちろんこれ以上に多くの幸せの形が存在するだろう。愛が多種多様なように幸せの形も多種多様だ。どれだけ歪んだものだとしても。 そういった各個人の幸福を人間が生まれてから死ぬまで半永久的に追い求め続ける。解脱や極致といった状態もあるが”心が満たされた状態”を用語としてそう呼んでいるのだろう。全てが満たされて余裕がある状態……余裕があるからこそ”真理”とやらに目を向けることができるのだ。余裕がない人間はそのようなものより目先の……”煩悩”と呼ばれる幸福を求めてしまう。 つまりは一般的な人間はそこまでいけずに不幸を嘆き、他者に縋ったり己に失望したりを繰り返して幸せになろうとするということだ。 さて、ではその”幸福”とは如何すれば人に譲渡できるのだろうね？ ”幸福”とは形なきものだ。僕らはその形なきものを万人へ譲渡する方法を模索している。たとえどのような罪を犯そうとも人ならざるものと関わろうとも、僕らは全人類の幸福と恒久的平和のために知識を得続ける。原罪を犯し続ける。行き着く先に存在さえ許されぬ罰が待っていたとしても。 僕らの役目は”真理”を万人に施すことだ。この世界を構築したものの残した試練を突破し、悩みと煩悩を駆逐し全ての人類を解脱させる。 万人が思考と知識を捨て原罪から解放されることで”幸福”になる。僕らはその生命を産み、増やし、護るために降りかかる罪の傘となろう。 誰もが罪を犯す必要はない。ただ人類は”幸福”であれば良いのだ。そのために必要なら僕らはいくらでも罪を重ね、人間であることすら捨て去ることも厭わない。 聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな。 神は備えてくださる。ならばその備えを使役し残った成果を万人に施そう。 聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな。 ”幸福”よ、”真理”よ、永遠であれ。 聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな。かつておられ、今おられ、やがて来られる方。 誰が何を持って人類の”幸福”を見捨てようと、僕だけは人類の”幸福”を諦めない。 ---セラフィム 晴子の肩甲骨に格納されている「燃え盛る翼を持つもの」。正体不明の生物の遺骨で、意思の疎通は図れない。 ある言葉を見聞きすることで他者の意識に干渉し、「翼が生える」認識汚染を引き起こす特別警戒対象。 「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな」。晴子の脳内には常に、実体を伴わぬ大いなる存在を讃える声が響き渡っている。それの名はセラフィム、燃え盛る天使。ただ大きな翼を広げ、はためかせ、灼熱の業火を巻き上げながら天へと登る。 過去、セラフィムが独立した遺骨だった頃、「翼を広げ天へ登り、神の元へゆく」といったイメージをただいたずらに周囲の人間へ伝染させ、「自らがセラフィムである」という認識汚染を引き起こし、最終的には発狂させ死亡させるという災害的監視対象であった。 だがそれは特定の人物と完全に癒着させることで沈静化した。「翼」となる肩甲骨に遺物の一部を癒着させ、精神汚染で限界を迎え死に至るまで体内に格納する。 セラフィムと完全に同化した研究員が文字通り「燃え盛る天使」へ変貌したケースもあったと言われるが、燃えて身体が焼滅した段階で無力化されたため脅威にはならなかったという。 ちなみに晴子は5代目セラフィム。 自らが特別警戒対象と癒着しているため防火構造のガラスに囲まれた部屋の中にたった1人で生活している。研究も外部とのやりとりも自由にできるが…。 管理対象:セラフィム ・一定時間ごとにPOWロールの発生 ・「熾天使化」コマンドが使用可能、使うと死ぬが、可能性は無限大 --- 〜〜 　晴娘自身について 小柄でてるてる坊主のような容姿をしている。 研究員になりたての頃は愛嬌がありちっちゃくて可愛い女の子といった様子だったが、日が経つにつれ女性らしさは薄れセラフィムと同化した頃には口数も少なく不気味になっていった。 「しあわせってなんなんでしょうね〜私は甘いものとかみんなで食べれたら幸せですけどね〜！」と言っていたのは何時だっただろうか？彼女はセラフィムとなってしまったのだろうか。 ……実際そんなことはない。口数が少なくなったのは自身の頭に流れ続ける声を口外して混乱を招かないためであり、彼女の自意識はハッキリ人間であると今は言える。 リーダー灰賀陽炎含む研究員には今も一定以上の好感を持っておりみんなと甘いものを食べられたら幸せだという気持ちも捨てていない。 だがその夢は特別警戒対象と癒着している今、叶うこともなく…また、彼女自身もこの遺骨を他者に押し付けることで叶える気はない。 彼女自身の幸福を捨てる、ということは彼女が人間のまま人類を幸福にすることを諦めるということでもある。

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