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〇減少SAN値 3d3→5 〇職業技能 また、天使見習いとして以下の職業技能が適用される。 目星/図書館/説得/心理学/人類学/医学/芸術(トランペット)/ソード(初期値20) 〇人物 一人称/僕　二人称/君　 人見知りで物静かな印象を受ける少年。人のことは好きなのだが言葉があまり上手くなく誤解を与えてしまうことが多い。それ故にもし怒らせたらどうしよう、不快にさせたらどうしよう、と話す前にあれこれ考えすぎるせいでいつも二の足を踏んでいる。話しかけられると嬉しくはあるのでなるだけ考えてゆっくり言葉を紡ぐ。ラファエル寮に所属していることもあり、今までそれをとがめられたこともないので他寮の人間からするとひどくのんびりした人間と捉えられることもあるだろう。 食べることが大好きで人よりよく食べる。しかし恥ずかしがりなので、他の人より太ってないだろうか……等人の目を必要以上に気にする。 先輩らや先生、同級生については皆しっかりしていてすごいなあと思っている。相当なことが無ければ悪感情を抱くことは無いし、デフォルトで人を信頼している。医療方面以外のことに基本的に疎いので劣等感まではいかない申し訳なさ、恥ずかしさがある。ただし、人を助けたいという意思は強いのでけがをしている人を見つけると率先して駆け付ける。 「えっと……僕じゃなくて他の人の方が知っていると思う……。僕でも、いいけど……」 「嫌とかじゃないけど……、何て言ったらいいのか分からなくて。それでいつも皆を待たせてしまう……、皆優しいからいいよって言ってくれるけど」 「そこ、怪我してる。見せて、僕じゃ心配かもしれないけど……頑張るから……」 〇現世について 現世では東の国で医者兼薬剤師を目指していた。他の国に比べ人材の不足、飢饉などの災害を見てきたことから少ない食糧で如何に多くの人が健康に暮らせるかに尽くしたいと思っていた。親がそれらに近しい職業についていたため、その影響というところもある。物静かな性格ではあったが、周囲の人と手を取り合い協力して生きていたし、自身がいずれ周囲の人の役に立つことができるだろうという希望を抱いて疑わず、充実した日々を送っていた。 〇最悪の人生ルート ☆端的に言えば、医者になりたかったけど環境が悪く、それでも頑張った結果立場もお金も無かったので犯罪を犯し、最後は刺されて死ぬ。 出身国/モルドバ　享年/34 東欧の国、モルドバの辺境の貧しい村に生まれる。モルドバという国の特徴として「他者を信頼しない」という点が挙げられる。ミゼリコルドの生まれた村もその例に漏れず、不信の跋扈する生き辛い場所だった。しかし幸いにも家族と優しい幼馴染に恵まれ、ミゼリコルド当人はそんな彼らの助けになりたいと真っ直ぐな志を持つことができた。普通なら男であれば農家として生き村に貢献するのが安牌だが、ミゼリコルドはより村の人の力になりたいと思い医師を目指した。この村にはちゃんとした医師がいなかったからだ。また、自身がこの村で人助けをすることで人を信じる喜びを知って欲しかった。周囲の家には家族や幼馴染含めて変わり者と嘲られたが、ミゼリコルド、家族、そして幼馴染も気にとめなかった。幼馴染の家族は、あまりいい顔はしなかったが。 医師を目指すのには金も時間もかかる。ミゼリコルドの家族は少ない財産をなるだけミゼリコルドの学習に充て、幼馴染も精神的に援助をしてくれた。結果としてミゼリコルドは十分な設備が無いながらも確かな知識を蓄え、首都であるキシナウに向かい本格的な修練を積むことになった。ミゼリコルドがキシナウに向かう年、村は酷い飢饉に襲われた。ミゼリコルドは必ず立派な医師になり、すぐに戻ってくると家族らに約束した。また、ずっと支えてくれた幼馴染に自分が村に戻ったら結婚してほしいとプロポーズをし、彼女も了承した。 しかし、キシナウに向かいミゼリコルドは医師業界の現実を知る。不信や賄賂が横行するこの国では医師免許が正当な医師の証明としての意味を成さず、35歳以下の医師は信頼されないのだと。であれば医師免許だけ獲得して村に戻ろうと考えるも、戻るための資金はキシナウで調達しなくてはならない。学んだことを生かすことも出来ず、かといって他に出来ることといえば多少の農業の知恵位しか無く。患者が来ないため資金は減る一方だ。絶対にしてはいけないと思いながらも、せめて医師免許を得たかったミゼリコルドはなけなしの資金を賄賂に使ってしまった。そしてその免許を元に僅かに得た仕事の報酬と最新の医療物資を無理をしてでも村の家族と幼馴染に送り続けた。その度にあたたかな言葉と共に送られる返信に酷い罪悪感を抱いたものだった。 その後、賄賂を行ったことから小さな犯罪グループに目を付けられるようになり、彼らに逆らうことは難しくいくらかの罪をはたらいた。医師としての修練は変わらずに続けていたが、いつすべてが瓦解するかを常に恐れながら生きることになっていた。最早信じられるものは故郷にいる家族と幼馴染くらいだった。 そんな日々を続けながら、ミゼリコルドも気付けば30をとうに超えていた。もう少しすれば医師免許では得られない医師としての信頼が得られるのだ。家族に合わす顔も無いが、あとは数年は真っ当に働いて村に帰ろう。どうにかして足を洗うのだ。幼馴染にはもっとふさわしい人がいるだろうが、それでもまた会って話位は出来ないだろうか。そう思っていた矢先のことだった。ある人通りの少ない道を歩いていた時、後ろから突然刺されたのだ。刺した人物に見覚えはあった。幼馴染の父親だ。そのまま彼に刺された真意を知ることも無く、34歳で亡くなる。 ミゼリコルドが知り得ない場所で起こっていた出来事はこうだ。ミゼリコルドがキシナウに向かう年、ミゼリコルドの家族が冬を超えることは無かった。変わり者の家族に物資を与え、手を貸す人間等誰もいなかったのだ。その後ミゼリコルドから送られる物資や資金を横領していたのは幼馴染の両親であり、ミゼリコルドの家族を装って返事を書いていたのも彼らだ。幼馴染は父親に見繕われた村の人間と結婚したが、ミゼリコルドに対する裏切りに耐えられず自殺。娘を失った幼馴染の家族はミゼリコルドに復讐を決意し、それは果たされる。情報を売ったのはミゼリコルドが所属していた小さな犯罪グループだ。 結果として、人を信じようとしたこと、より高い目標を選んだこと、人を助けたいと願ったこと、それらを叶える為に不徳な行いをしたことにより、周囲全てが不幸になり、誰も救われなかった。理不尽と言うには因果応報で、自縄自縛というには彼自身にはどうしようもできない結末だった。

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