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犯罪組織「Pícaro-ピカロ-」の実質的リーダーを務めている元ストリートチルドレン。物心つくからには劣悪な環境の児童養護施設で暮らしており、10歳の時にそこから逃げ出して以来、盗みやスリで生計を立てながら十数年間を過ごしていた。その間にほの暗い裏側の世界や表の弱み、金になる情報を得るツテを手に入れた。 生まれた頃に持っていた戸籍は消滅しているため、親のつけた名前は知らない。学校にはまともに通ったことがないため、今の知識は全て独学。もともと頭の回転が早いこともあり、武力よりは情報で生き残ってきた。 取り繕うのはもうやめた。ここは俺の場所、俺たちの場所、誰にも奪わせてたまるものか。 もう簡単には手離せなくなったけれど、そんな生き方を愛おしくも感じている。 「人間は、「理性」と言う名の皮を被った「獣」だ。一枚剥げばどいつもこいつも、愚かな獣にすぎないんだぜ」 通過シナリオ 「かいぶつたちとマホラカルト」 「ラストグラス SideA」 以下、かいぶつたちとマホラカルト　HO狼内容あり 悪魔と出会ったのは15歳の時。盗みとスリ、そして情報を売ってそこそこに稼げるようになった頃に、たまたま彼からものをスろうとしたところで捕まえられ報復としてぼこ殴りにされるも、隙をついてナイフで反撃をし、重傷を負わせたことで気に入られ、一緒に行動するようになった。はじめは「へんなおっさん」、殺されかけたというのに笑っているし、この生きるために身に着けた技術を「面白い」と言ってきた、おそらく人生で初めての相手だった。今までは人と行動してこなかったために必要のなかった名前がこの時から必要になり「何でもいい」と言ったところ、ちょうど悪魔の持っていた腕時計（たぶん盗品）が「13:03」で止まっていたため、「133（いさざ）」になった。名前にこだわりはなく、今もいろんな名前を名乗っていて、偽造した戸籍は全く違う名前ではあるが、なんだかんだこの名前を一番気に入っている。彼と付き合うようになり、それまでの擦れていた生き方から少しだけ成長し、ついでに収入が増えたために食事をまともに取れるようになって背がぐっと伸びた。「おっさん」と呼びながらも、相棒、友人として信頼を置き、関わり方としては「兄」のようでもあったが「こんな兄ならいない方がまだマシ」と思っている為、悪魔に直接伝えたことはない。 止まってしまった腕時計を残して5年前のあの日に消えた彼を、今なお追い続けている。自分の心になかったはずの隙間を作って去っていった、あの“悪魔”を。 5年前の繋がりを続けているのは、組織として活動すれば金を稼ぐ上で有益であるからというのが一番だが、訳アリの人間が、探らず口を開かず、ただ集まって寄りかかって好き勝手過ごすこの場所に、自分と悪魔の関係を重ねつつあるからだと、自覚している。故に去ることも、彼らの自由だと思っている。小さな隙間がまた増えるだけだ。

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