タグ： 箱リボ

孤児だったが、子のいない投資家の夫婦に引き取られ育てられた。愛嬌のあるタイプではなかったため折り合いは悪かったが、早々に両親が死んだため資産を相続した。教養だけは仕込まれたためなんとか外面を取り繕いやりくりしている。 金もあり顔がいいので様々な方面から狙われやすくとりあえず身を守る術として独学の剣術を覚えた。普段は仕込み杖として袋に入れて背負って持ち歩いている。商談の時にはハットを被り杖を手に雰囲気だけ資産家している。 体裁を気にした両親の勧めで通っていた大学でニックと出会い、自分とは真逆のタイプの人間だと思ったが不思議なことに意気投合。ともに過ごす時間は存外心地よく、「良家の子息らしくない振る舞い」を唯一見せられる楽な相手であり、クリスにとっては唯一とも言える貴重な友人。ピアノを弾くのは嫌いだったが、たまにニックに強請られて弾くのは嫌じゃない。クラシックのような堅苦しいものよりジャズを好んでくれるニックのおかげで義務が趣味になった。 散々周囲から女を紹介され、時には酒に薬物を盛られた事もあるが、下戸だったことが幸いし身に危険が及んだことは無い。でも女嫌い寄りになってしまった。女というより、香水の強い匂いが苦手。ニックはコロンをつけていても媚びたような下卑た匂いがしないので安心して昼寝できる。ニックが女物の香水の匂いをさせてる日は近寄らない。くさい。 写真を撮るのは嫌いじゃない。普段は証拠のためとかで使ってるが、ニックと出会ってからは2人で出かけた先での写真やニックの自撮りが増えておもしろい。写真は嫌いと言っていたが、じぶんにだけは平然と撮らせてくれるその信頼感のようなものがとても心地よく思えて、依存のようになってしまわないよう自制したいとおもっている。ニックも自分も一人暮らしで気侭に行き来している、ニックくらいしか友達がいないので、もうニックには合鍵を預けている。 好きな物はブロッコリーと海老のサラダ、ニックの匂い。嫌いなものはピーマン。パプリカ。女物の香水。酒。

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