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【カルボ・ナッツォとその周辺】 　スイスの集落にて日本人の父、スイス人の母との間に生まれ、健やかに育ち5歳の時に妹ができ、仲睦まじく暮らしていた。 しかし、彼の人生を全て変えてしまう悲しい事件がその幸せの絶頂に起きてしまった。 それは、彼がもうすぐ6歳の誕生日を迎える時に優しき兄である彼は、泣いている妹をあやそうと親たちが見ていないところで彼女を抱きかかえ、親がやっているようにあやそうとしたときに彼は自分自身が未熟であることを嫌でも知らされる。 　彼は、妹を床に落としてしまったのである。 もちろんその行動は故意ではなく、誤って起きてしまったことではあったが呆然としている彼を母親が見つけたとき、すでに遅く妹は手の届かない所に行ってしまい、そのことに気づいた母親は絶叫した、そして彼は自分自身が犯した過ちに気づき膝から崩れ落ち、意識を失った。 　 　彼は目を覚ました時、いつもの自分のベッドであったが家には誰もおらず、彼はこのどうしようもない気持ちをただただ押し殺すだけだった。 しばらくすると、家族は帰ってきた。その音を聞いて彼は玄関にかけていき自分を叱ってほしい、許してほしいと神に懺悔を乞うような気持ちでいたが、その願いすらも届かないことを知る。 　親たちが自分を見る目は無関心と言って正しいものだった。 【カルボ・ナッツォとその邂逅】 　親たちのあの視線に耐えられない、家族を失った原因を見ていたくないという両者の意志によって彼は実家から離れた土地の学園に行き、寮暮らしとなる。 　学校での様子は根暗で陰気、無口で社交性が無いという言葉がぴったりの学生生活を送り始め、当初学園の先生たちはそんな彼を変えようと尽力するもすぐに諦め、いてもいなくてもよい存在と認識しだした。 彼自身も変わる気もないし、むしろほっといてくれていることに感謝すらしており、誰もかかわらなければ面倒が無くて良いと思っていた。 　だが彼はすぐにその面倒を被ることとなる。 彼の人生を大きく変える2人目の人物の登場である。 　その人物が現れたのは彼が12歳に成長した時、学園の催しでサーカス団を呼んで楽しんでもらい学生たちへの息抜きになればといったもので、彼もその催しに参加はしていた。 　様々な動物たちが織り成す芸に大道芸やスリル一杯の催しで学生たちは盛り上がったが、そのどれよりも盛り上がったのピエロの曲芸である。 そう、このピエロこそ彼を変える人物『ザボン・シュガーレス』である。 　彼は自分の演目時間いっぱい使い、話術で喜怒哀楽を操っては場を整え、あっと驚くような曲芸を見せた彼は小説家でいえば起承転結がきっちりされているといったところだろう。 　カルボ自身もその話術に飲まれ気付けば拍手を送ってたいたが、自分が楽しむことを許されているはずはないと罪の意識というモノでその拍手は数回で止み、彼はその場を後にし誰もいない場所でサーカス団が帰るのを待つことにしたが、この選択こそが喜劇ともいうべき彼の歩みが始まる。 　じっとしている彼に声をかけた人物ザボン、「なぜこんなところにいるんだ。」とお決まりの言葉をカルボに投げるも投げ返してはくれないと悟ったのか演目で見せた話術を使い彼との会話を始め、まるで土足で人の思い出に入ってくる彼はマナ―違反だろうがそれを注意する人物はここにはいなかった。 　ザボンは考え1つの結論を出した、「なら、償えばいい。彼女がするはずだった笑顔や喜び後はちょっぴりの怒りと悲しみのスパイスを利かせるのさ。無表情ではつまらない、妹さんは君を恨んでいるって？赤ん坊にそんなことはわからないさ、けどこれだけはわかる。彼女は生きていれば様々なことがあり、たっくさん笑い、たっくさん泣くことだったろう。君が罪と思うなら罰を与えよう、君はこれからたくさんの人々を笑わせ、泣かせて、ちょっぴり怒らせなければいけない。僕はその手段を知っている、どうせその様子じゃ成績は下から数えた方が早いだろうから、私がみっちり教えてあげるさ。」 　カルボ・ナッツォはこの時に改めて生まれたのである。 【カルボ・ナッツォとそれ以降】 　彼はザボンに2つの誓いを立てた １つは、子供を大事にすること ２つは、笑顔を忘れないこと 　1つ目は年を取ることがない妹への懺悔の気持ちで、2つ目はザボンに言われた最初の指示である。 それからザボンよりピエロの技を、自らの研鑽として心理学を学び始め彼はサーカス団の一員となるも学業をおろそかにせず、大学卒業資格すら手に入れていた。 　そしてザボンは彼にとある場所への留学を勧めた、「君の妹の半分はスイスでありもう半分は日本だ。君はスイスの人にそれはもう十分に笑顔やそれらの素敵なものを贈った。では残るもう半分も済まさなきゃ君の罪は償われないだろう？」 　カルボはその言葉を聞いて暗い表情ではなく、道化師というにふさわしい笑顔でそれを承り、日本へと飛んだ。 　表の顔は心理学者、裏の顔は道化師、彼のそれ以降は今も書き記され、物語は続いている。 ・D.L.Anchorにて手を使う技能に－22修正、その代わりMP6消費で人位のものを1つ浮かして動かすことができる（目に見える範囲）

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