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S市を拠点とするイリーガル。 元々は名家の生まれだったが、格式ばかりを重んじる家系にうんざりして家を飛び出した。 物心付いたことから持っていたネレゲイドの力と趣味の機会弄りで子ども一人でも何とか生き残ってきた。 大人顔負けの知識と能力で数々の研究機関からも声が掛かり、自分は天才だと思っていた。 しかし、ある時目の前に現れた天災に全てをぶち壊された。 発想力で負け、知識で負け、力で負け、――全てで負けた。 自分のアイデンティティを全て奪われ、周りの評価も一変し、どん底へと堕ちた。 研究所に居場所をなくし、行き場もなく、薬物にも手を出し、人としても堕ちて行った。 ムカつくやつを潰し、邪魔なジャームを一掃し、ひたすら己の欲を満たそうとして――ぶっとばされた。 絡んだその相手はとても強く、そして優しかった。 その人の提案でラボを持つにいたり、紹介でUGNの手伝いをするようになった。 彼女には本当に頭が上がらない。 なので今は薬の服用も減らしている。 ラボ名は「たつみーと秘密の園」 ・テレーズ・ブルムに誘われ、テレーズの子飼としてUGNに雇われることとなった 技術屋として活動をしつつ、テレーズから強は――もといお願いを聞いたりしたりと忙しい日々を送っている。 「ブラッドショット(血走った眼)」と呼ばれるエナジードリンクを愛用しており、目の下にはいつも隈ができている。 それでも研究の手を止めることはなく、幾つもの開発を完成させている。 蜘蛛をモチーフにして作られた携帯殲滅型多脚戦車「Small Panzer Imitation Deep Effective Riot」通称「ＳＰＩＤＥＲ」 そこに搭載された外付けペインコントローラー、多角的電子生命、等と呼ばれる構成のＡＩ「ＳＰＥＥＤ」 それらは全て辰巳のこれまでの努力の結晶である。 既に何かが動き始めている予感があり、その為にテレーズとのコネクションも繋いだが尻尾を現さない彼を止める為に。 ・真名の主 きっと誰かが　いつかこの世界を変えてくれる　そんな気でいた もう自分の涙には酔わない 見えるのは 鏡の中 今もふるえる あの日の私 乗り越えろ　踏み越えろ　私はもう―― ―夢見る少女じゃいられない―

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