タグ： 凛弥 かむ卓

P(プロデューサー)もやってるよ！お～願い！シンデレラ！夢は夢じゃ終われない！！ 儚げな感じを目指そうと思ったが立ち絵案を描いてるときにチラ見した妹から 「儚げって桜に攫われるタイプだけどねーちゃんのは桜の下で酒をあおりながらスルメ食ってそうな感じだよね」 とコメントもらったので儚げ系は無理かもしれない… きっと化けの皮がすぐ剥がれてしまう――――――間違いなくだ… 当選もらって嬉々として飛行機に乗ったよ()とっても楽しい旅行にしたいね()みんなと仲良くなれるといいな() ちょっと恥ずかしいからゲームのことは黙っとこうね～()フフッ…！ ---------------------------------------------------------------- ここから砂糖菓子七つのネタバレ(閲覧注意) これは失ってしまった一人の少女の復活のために全てを捧げた一人の男が用意したシナリオ。 彼はピアノを弾いていた。それはただの時間つぶしの手遊びだった。 その理由が変わったのは一人の幼子がピアノの音に誘われて姿を見せたからだ。 彼女の名前は篠原 結(しのはら ゆい) 結と過ごす時間は騒がしくも心地良いものだった。 彼女に望まれピアノを弾いて彼女に請われピアノを教え、二人並んで笑いながら過ごしてきた。 小さな彼女は成長し少女になった。 彼女はその才を見込まれて、輝ける舞台に足を踏み入れるまでとなった。 隣には変わらず彼の姿があった。 本番直前。 「わたしが活躍する最高のステージをしっかり見ててね！みそぎマネージャー！！」 「特等席で見せてもらうよ…初めての大舞台、緊張でトチんなよ？」 「努力を惜しまない天才美少女で敏腕マネ兼師匠がいる私の完璧な演奏で観客みんな酔わせちゃうんだから! 　　私にピアノを教えてくれたのはおにーちゃんだよ？ふふっ…素敵な演奏を聴かせてあげるって約束するわ！」 笑顔で舞台に歩を進めた彼女の後姿。 その姿は響き渡るこれから始まる夢のような時間に期待を込めた観客の拍手に包まれながら 降り注ぐように落下してきたライトの輝きと轟音によって 一輪の朱い華を咲かせた­――――――― ステージへと叩き付けられた少女の姿に会場は静まり、そして響き渡る悲鳴の嵐へと変貌した 「ゆい…？ゆいっ！！！！！」 真っ白になった頭を必死に働かせ、彼女のもとへと急いで向かう 彼女の居た場所に駆け寄って気づいてしまった。 飛び散った肉片と周りに広がった血痕 引きちぎれた彼女の腕と陥没した頭部 かすかに聞こえる呼吸音 彼女はかろうじて生きていた 残酷なことに生きていた 「おにー……ちゃ…」 ごぽりと小さな口から溢れる赤い液体に自身が染まることも気にせず抱きしめる どうして彼女が？なぜ自分ではなくて？この子が死んでしまう。この子の未来が失われてしまう。 どうすればどうしたらなにをすれば――― 「ごめ、ね」 「やくそ…く」 「みんな に、きいてほしか た…な 」 光の失われていく瞳 力の抜けた少女の体躯 冷たくなっていく体温 「大丈夫…大丈夫だよ、結……たとえ何を犠牲にしたとしても俺が」 抱きしめた少女の願いを叶えよう 「俺がその願いをかなえてみせる」 たとえ何を犠牲にしても叶えてみせる 「絶対に、お前に明日を…失われた未来を―――」

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