タグ： 寒色卓 ☂ 十二支

こくし みこと 頭がいい。 合理的に考えて感情的に動かない人。 でも顔を合わせる度に喧嘩する幼なじみと毎日顔を合わせているひねくれ。 ―――――――――――――――――――― 医者になるためにめっちゃ頑張ってる。 でも何故か幼なじみがついてくる。なんで？？？？ 幼なじみに対する嫉妬心や憎悪は多分世界一ある。 幼なじみに勝つことに自分のほぼ全てをかけてる。 ―――――――――――――――――――― 最初は自分の方が上だった。 でもそんなこと関係なくて、幼なじみと一緒にいれるだけで嬉しくて。 守ってくれた幼なじみを今度は自分が守りたくて。 でもいつからだろうか、体格差が開いていって。 いつの間にか背は越され、体力なども差が現れて。 守りたいと思うのに、守れない。 それに、自分ほどでは無いにせよ彼は頭が良い。 それに…自分と違って親がいる。 何故。 何故お前は僕に持っていない物を色々持っているんだ。 僕には勉強しか取り柄がないのに、それすらもお前が横にいると霞んでしまう。 いつからから、僕はお前と競うのを辞めた。 お前に勝てない自分がとてつもなく惨めだから。 妬ましい。羨ましい。あぁ、腹が立つ。 …この気持ちは絶対に知られてはいけない。 お前は優しいやつだから。こんな気持ち知ってらきっと気に病む。 お前はいつも共に居てくれた。 こんな僕を助けてくれた。だから…お前から離れたくない。お前を手離したくない。だから、僕はこの気持ちを隠し通す。 だから僕は、いつもお前を待っている。 お前の望む僕でお前と話している。 本当に白いのは僕じゃなくてお前だよ。 「黒。お前はいつまで僕と競う気だ。結果なんて分かりきっているだろう。」 「こんな、圧倒的な違い。どうすればいいんだ」 ―――――――――――――――――――― 黒。お前は僕のことをどう思っているんだ。 僕は弱く酷い人間だ。自分を守るために他のものを犠牲にする奴だ。 僕はお前と違って保身しかしない人間だ。 僕はお前に勝てないと知った時、競うのを辞めた。これ以上自分の惨めな姿を見たくなかったから。 お願いだ。僕を嫌ってくれ。 最高の親友であるお前と、ぶつかってばかりのお前と、この感情だけは一緒でいたい。 「僕は僕のことが世界で一番嫌いだ。」 ―――――――――――――――――――― 両親が幼い頃に亡くなりそれ以降は親戚に引き取られた。愛されていないことは無かったが愛されていることも無かった。衣食住全てになんの不自由もなかったが、家族にはなれなかった。 だから、家族と幸せに暮らしている幼なじみが羨ましい。家族との話を聞く度傷が出来そうなほど拳を握りしめている。 ―――――――――――――――――――― 白戌美琴。僕はお前が生きていればそれでいいよ。

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