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平々凡々の人生を送ってきた、大して売れてない作曲家。 特に誰の心に響く訳でもない曲を書いてはYouTubeに投稿している。度々依頼が舞い込んでおり、未だバイトをしながらではあるが、まぁ作曲家として食ってはいける程度には金と知名度を確立した。 物事に慎重で、対人において消極的。いつも暗くて不機嫌なダウナー。 髪はボサボサ、くったくたのTシャツ、ジーンズ姿で、不潔。汚い。部屋から出てくるな。部屋も汚い。 汚いながらも、書き留めた楽譜などはきちんと保管している。いち作曲家だという意識は一応ある。 薄暗い部屋でPCに向かい、ひたすら打ち込みをしている。 たまに部屋からかすかに聞こえてくる歌声は、あまり聞けたものではない。 両親の死については、深く悲しんでいる。同時に、少しの愉悦を感じたのも確かである。 これで兄を守る盾はいなくなった。 ざまあみろ、とさえ思ったかもしれない。 両親から正しく愛情を注がれなかった（と思っている）心は歪に変形している。 自分から両親を奪った兄のことが憎いとまでは言わないが、心の底から目障りだと思っている。 殺したいというまでの情動はないし、そのような勇気を持ち合わせてないので、ドライブは普通にする。 兄のことも普通に邪険にする。 そして、そんなこと以上に、心があの故郷の懐かしさを求めている。 一人称:俺 二人称:お前、アンタ、クソ兄貴 三人称:あいつ、あの男、あの女 ーー小さい頃の記憶ーー 物心がつくよりもずっと前から、優秀な兄と比べられて生きてきた。 平凡なことの何が悪いのだろうか。 大人たちは取り繕えていない哀れみの目を、幼い自分に向けていた。 自分らしくあることの何が悪いのだろうか。 両親は病弱な兄につきっきりだった。それでも良かった。 だって俺らは血の繋がった家族でしょう？ 健康な自分のほうが優秀ではないのだろうか。 大人たちだけじゃない。それは両親も。いつだって母さんと父さんは自分を見て、愛情では無い感情を向けていた。 俺にはわかった。愛されてないということが。人の顔色を見て必死に生きてきた俺には、はっきりわかった。 それが愛するものに向ける目ではないと。 今日も両親は兄に付きっきりだ。兄はあんなに愛されている。 世間一般では、息子というものは愛すべきものだろう。 ならば俺は何なんだ？ この薬を飲んでいるのは"優秀"なのか。 薬は嫌いだった。いや、好きな子供などいるだろうか。 母さんと父さんに「なんの薬か」と聞いても、教えてくれたことはない。 でも、耐えた。 嫌な事に耐えれるのは、"優秀"だろう。 優秀になれれば、きっと母さんと父さんも自分を偽りのない愛情を持った瞳で見てくれるはずだ。 顔が同じあいつのほうが、俺の偽物、俺のスペアだ。この世に同じ顔なんて、たった一人しか要らない。そうだろう？ いったい、どちらが要らない子だろうか。 それが兄だと証明するには、俺が"優秀"だと両親に認めてもらわねばならない。 母さんが歌を褒めてくれた。初めてだった。 病弱なあいつは、歌など上手く歌えない。だって歌っているところを聞いたことがないんだから。きっと、そうなんだ。 ……これは俺だけが褒められたことだ。 将来、歌で有名になれば、やはり俺のほうが"優秀"だったということになる。 俺が"優秀"になれば、きっと、きっと母さんと父さんはーーー。 さて、"優秀"とは何だろうか？ ーー技能ーー 聞き耳→幼少から好んで音楽に触れていたので、耳は良い 図書館→知識をつけるために、色んな音楽書を読みあさっていた 目星→目があまりよくない。PCモニタの見すぎ。 運転（自動車）→気分転換に、よくドライブに出かける。ドライブをしていると、つい気分が乗って鼻歌を歌ってしまう。 説得→幼少から人の顔色を見て生きてきた。故に洞察力があり、その人にどんな言葉が効果的か心得ている。 芸術（作曲）→最近ちょっと売れてきた。このまま軌道に乗りたい。 心理学→幼少から人の顔色を見て生きてきた。そうすることでしか、両親からの愛情すら測れなかった愚かな男。 芸術（歌）→下手。子供のような歌い方。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー HO2 ポリュデウケース あなたは妹/弟である。 ここ最近夢見が悪くあまり眠れていない。両親の一件で疲れているのかもしれない。 POWを決める際ダイスを振り、出た数に-5 【過去】 両親は昔から病弱だったHO1につきっきりだった、HO1に比べあまり構ってもらえないことに対してさみしさを覚えたことが多い幼少期を送ってきた。 時々、両親がなぜか自分のことを見て複雑そうな表情をしたり、隠れて泣いていたことを知っている。なぜ両親がその様な様子だったのかは死んだ今は分からない。 【現在】 両親が死んだ車の事故では自分は同席していなかった。運がよかったのかもしれない。 同席していたHO1は運よく助かったらしいがショックからか床に臥せっている。 ここ最近体調が悪そうにしているHO1に「本格的に体調が悪化する前に気晴らしもかねてドライブに行こう」とあなたは誘った。 このドライブでHO1と二人でゆっくり話をしたいと思っている。 【秘密】 あなたは誰にも言えない秘密がある。 生まれてからなぜか病院で定期的に薬を投与されてきた、両親や医者に何故薬を投与するのか、何の薬なのかと話を聞いても「必要な処置だから」としか告げられない。 「このことはHO1や他人には告げてはいけない」と言われており、今まで話したことはない。 なぜだかHO1に対して親愛を持つと同時に憎悪を抱いている。

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