タグ： 無垢なる生への対価HO3

吽野 湊 / ｳﾙﾉ ﾐﾅﾄ 強面の男子高校生。17歳。 目付きが悪く、ガタイもかなり良い為周りからガラが悪く思われがちだが、本人としてはそんな事は全く無く、むしろ生真面目な性格。ただメンタルは割と弱め。 勉強もきちんとするし、曲がった事は許せない。弱い人を守る為に身体だって鍛えたり。割と口下手で、口調も少し荒い…というよりは素っ気なく思われがち。だけど根本的に人が良いので、困っている人は放っておけないし、子供の世話、というよりは人に世話を焼くのが好き。ただ、見た目のせいで子供には泣かれ、女性には怖がられ…… それを本人はだいぶ気にしていたり。 手先が器用で、得意な事は裁縫。部活手芸部に所属。運動も勿論得意なので、運動部に駆り出される事も。 かなりの勤勉家なので、成績は上々。ただ地頭は割とポンコツで、勉強は出来ても、それ以外だと抜けてる所も。 幼馴染の阿県とは基本いつも一緒に行動している。しかしその割には何かにつけてああだこうだと口喧嘩ばかり。 ただ、そうやって喧嘩をするのは絶対的に信頼している、何があってもお互いに傍に居るものだと確信しているから言える事で。あとはまあ、思春期ですし。 喧嘩をしながらも阿県の事は人一倍気にかけていて、過剰な程に世話を焼いてしまう。それを阿県も疑問に思う事がない為、彼女の身の回りの事は殆ど湊が担っている。 …というのも、湊の支配欲のようなものからくるもので。 勿論元々世話焼きな性格だから、だらしない彼女の事を放っておけないというのもある。しかし、彼女に限ってはそれだけで無く、自分無しでは生きていけなくしたい、彼女支える存在が自分だけでありたいという欲があったりする。ただ、これに恋愛感情等がある訳では無いし、そもそもこの支配欲を当の本人は自覚していない。 □阿県律に依存している理由 湊は元々大人しい子で、自分の意思主張があまり言えないタイプだった。 そんな性格だったから、幼い頃はよく同級生達にからかわれてばかりいた。 でも、いつも決まって助けに来てくれる子が一人。 それが阿県 律。 彼女が必ず助けてくれた。いじめっ子にもかかんに威勢を放ってくれて。 彼女は強かった。臆病な自分よりもずっと。 守られてばかりだったから、今度は自分が守れるようになりたくて。 だから、身体も鍛えて、勉強も必死にこなして、全部全部、彼女を守る為に、支えになる為に。 ……彼女よりも、上に立つ為に。 阿県の事を守りたい、支えたいとおもっているのは勿論事実。湊本人もそれを強く思っている事を自覚しているし、むしろそれだけが信念と思っている。 最初はそれだけだった。 だけど、それは、段々と歪み始めて。いや、むしろ最初からずっとあったのかもしれないが。 自分よりも強い彼女を守る事、支える事、それが出来る立場になる事によって、自分が強い人間であるような気がした。自分を肯定出来た気がした。 自分よりもずっとずっと強い阿県が、自分が居ないと何も出来なくなっていく。あいつは自分が居ないと駄目、あいつが頼るのは自分だから。 そうやって、彼女に対する強い信頼と、自分を肯定する為の支配欲のようなものが混ざり、阿県 律に対して酷く依存するようになっていった。

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