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山奥の小さな村で生まれた双子。病気がちな母と父,祖母との暮らしは貧しいものだったが苦ではなかった。　 隣にはいつも彔炎がいたからだ。 一卵性の双子だったためお互いと入れ替わって遊んだり山を駆け回って追いかけっこしたりなど日々楽しく暮らしていた。 だがそんな暮らしは長くは続かなかった。二人が12歳の時村に双子を買いたいという男が現れたのだ。 最初は猛反対していた父も見たこともない金額を目にしたとたん少しずつ態度が変わっていくのを憂炎は冷めた心で見ていた。 母を救うには生活していくのにはどれだけお金が必要かはわかっていたがその時の父の顔は一生忘れはしないだろう。　 男に買われ村を出ていくときなぜ自分たちにそんな大金を出して買ったのかその答えは新しい生活で知ることになる。 自分たちを買った男は日本で有数企業に複数雇われている汚い仕事も平気でするような人間だった。 その男が言うに「お前たちのような瓜二つな双子を欲しがる人間は腐るほどいる。よかったなお前ら。 これからは裕福な生活ができるぞ」 その言葉を聞いたときこれから先に自分たちに降りかかる災難から弟を守れるのは自分しかいない。彔炎もまたそう思っていた。 だが売られた先で二人は意外にもまともな教育を受けさせられたと同時に人を素早く無力化するための体術も体に教え込まれた。 男から自分たちを引き取った初老の男は自分を双子に護衛させるために買ったのだといった。 その人間の周りは自分たちと同じように顔のそっくりな双子ばかりで なぜわざわざ山奥にいた自分たちを買ったのか嫌でも理解してしまった。 　 それからその悪趣味な男を守るために働くことになる。時には命の危険にさらされることもあったが帰るところも逃げる場所もない二人はお互いの存在だけが心の支えだった。 ずっとこんな生活が続いていくのかと思っていたが8年後二人が20歳の時に初老の男が病死し口止め料としてか双子が売られた時よりも多い金額を渡されもう用済みとばかりに放り出された。 これからどうすればいいのか。勝手に自分たちを買い人を倒す方法を教え必要なくなったら捨てる。 理不尽に人生を振り回され怒りを感じないわけがなかったが 彔炎の「ユー、これからは自由に生きていいんだ。二人一緒だったら大丈夫。今までそうやって頑張ってきただろ？な？」 その言葉と笑顔に前を向くことができた。 お金なら十分にあるが使う気はない。でも生きるためにはお金が必要だ。 癪に障るが今まで学んだ知識を糧に民間の警備会社でボディーガードをして生計をたたている。 故郷である村はすでに廃村になり両親も祖母も亡くなっていることを憂炎は知っているが彔炎には教えていない　 職業：ボディーガード　運転技能と射撃を組み付き、目星に置き換え　 AF『片割れのないペアアクセサリー』 どこにも片割れが見つからない、そんなペアアクセサリー。KPCに対する愛情が消えない限り、あなたの回避に+10%のボーナス。そしてあなたがKPCのためにいちばんよく使う技能に+10%のボーナス。 もうどこにもいない彼が唯一残したあなたへの愛情の証。

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