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日常が好きだった。好きなこの日常が、ずっと続けばいいと、そう思っていた。 だがそれは壊れた。両親の裏切り――最愛の両親はFHの構成員だったのだ。つまり柊も生まれながらにしてFHの構成員だったということ。 そんな柊の目の前で繰り広げられるUGNとFHである両親の殺し合い。 「やめて……やめて……」日常が壊れる。 壊れる。壊れないで……私の大好きな日常を壊さないで……っ！　ここで止まって……！ ――時よ、止まれ。その想いが彼女をオーヴァードへと昇華させる――時を凍らせるバロールだ。 気付けば辺りは静けさに包まれており、歪みの地獄があった。 柊の暴走の僅かな隙を突かれて両親もどこかへ逃げ去っていた。 日常は壊れた。両親の裏切りと、オーヴァード覚醒によって。 日常を取り戻す為に、両親を日常に中に取り戻す為に、またあの日常で幸せに暮らす為に、彼女はUGNへ参入する。 たとえFHに育てられていたとしても、『日常』にとってどちらが正しいのかなど、考えるまでもないのだから。 その過去の素性から忌み嫌われることもあるが、それに屈せず日々両親を探してエージェント任務についている。 ◆ 覚醒<憤怒>：日常壊れることへの怒り、裏切った両親への怒りだ 衝動<妄想>：最愛の両親に裏切られたことが起因か、不定期に他人を信じれなくなる。 出自<犯罪者の子>：両親がFHの構成員だった 経験<敵対組織>：FH構成員の両親の元で育てられたが、日常の為にUGNに参入する 邂逅<恩人>：UGNに参入できたのはテレーズ・ブルムがサポートしてくれたおかげだ。 ◆両親について 幸村清十郎<ゆきむら せいじゅうろう>　年齢５２歳 ・厳格な人間だが娘に対する愛情は確かだった。しかし娘よりもFHであることを優先する。柊をFHに参入させようと考えている。 ・FHに参入している理由は、オーヴァードは人類よりも上に立つべきである――即ち共存ではなく上位存在とすることだ。 ・それこそがオーヴァードである自分たち家族にとってよりよい平和を築けると信じている。 ・だが妻の裏切りを受けて完全狂ってしまった清十郎は、ただただ破壊行為を行うオーヴァードとなってしまった。 幸村魔穂<ゆきむら まほ>　年齢４１歳 ・物腰柔らかだが芯の通った女性。柊の精神の強さは母譲りである。 ・清十郎の意向に従う背景は、FHを内部から破壊しようと考えたからである。 ・しかし柊との決別後、その思惑が露呈してしまい、父をはじめとするエージェントに抹殺されている。 ◆エフェクトの描写 ・プラズマカノン 周囲に浮遊している魔眼を、円を描くようにして体の前に展開する。 円の中心に冷気が収束していき、そこから放たれるのは絶対零度の砲撃である。 ・黒の鉄槌 柊が視線を送る。ただそれだけで、その場には神の拳が如き重力が降りかかるのだ。 ・氷の戒め 柊が指を手繰るとそれに合わせて氷の蔓が対象を捕縛する。 ・時間凍結――「この刹那だけが、ずっと続けばいいんだ……！」 ありとあらゆる時間という概念を停止させる。 願った日常という刹那が永遠に続けばいい、そんな思いの具現化なのかもしれない。

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