タグ： 如月とに

高奈橋　沙也（こうなばし　さや） 幼い頃から両親の仲が悪く、ネグレクトを受けていた。そのため家事全般得意。他人の顔色をうかがう癖がある。 中学一年の時に両親が離婚、母方に引き取られる。学費は出してもらえたが放置なのは変わらず。 アルバイトで貯金をし、高校卒業と同時に家を出た。 夜間の短期大学に通いながら働き、卒業後自営業（？）でハッカーとなる。 知識をつけることが好きで、成瀬の古書店には足繁く通っていた。 デジタル関係の仕入れがメインで雇われるが、最近は専ら雑用ばかりである。給与は良いので文句はない。 母が亡くなった報を聞き帰省した最中、幼馴染の沙紗と共に怪異に巻き込まれる（遺伝）。 子供と女性は苦手だが守るものとの認識が強いため、なるべく離れないように細心の注意を払っていた。 虐待経験により一人でいるつらさは知っているが、自分が必要のない人間だとは思っていない為、最後の決断に踏み切れなかった。 白昼夢から目覚めた沙也は、名前を思い出せない公園で遊んでくれた「兄さん」にもう一度会いたいと思った。 休日、気分転換に登った山で遭難、怪異に巻き込まれる（行きはよいよい）。 偶然一緒になった猫谷、笹沼と共に脱出に向けて推理していたその時、思いもよらず篠谷「兄さん」と再会する。 彼は沙也達が霧の中へ足を進めるのを黙って見送ろうとしていた。戻れないことを悟った沙也はとっさに振り向き口を開くが、音を発する間もなく目の前は白に染まった。 病室で目覚めた沙也は、意識を失う直前まで見ていたはずの幼き日の拠り所を、その優しい表情を忘れないようにきつく目を閉じた。 いつも通り出勤したものの、なんだか甘い香りがする気がするのは今朝の夢のせいだろうか（出られない部屋）。 自分にその気がなくてよかったと思うが、夢で出会ってしまった猫谷と今後再開することがあったらどんな顔をすればいいのだろう。 また一つ悩みが増えてしまった。 篠谷の家を訪ねた沙也は、彼の娘である真夢に出会う。彼女の荷造りを手伝う傍ら、篠谷の近況を知る。 後日、「入江医院　204号室　篠谷孝太郎」と書かれた紙を頼りに、彼の病室を訪れる。 虚ろな目をした彼は幾度となく「死ななければならない」と口にするが、沙也は「生きていてよかった」と言い聞かせる。 娘の話と共に飴を渡すと、その中の三粒を手渡してくれた。彼のお気に入りだというその飴を鞄にしまい、「また来ます」と告げて沙也は病室を後にした。（処刑後） コットンキャンディ(ルカさん)のバーに訪れた沙也は観月(びねこ)とも再会する。 あの日の出来事を面白おかしく語る二人に、共に巻き込まれたのが彼らで良かったとふと思うのだった。(あなたの腕に魅了されて)

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