タグ： ろーて式 枯れ落ちて生まれ変わる彼岸の花

デウス・エクス・マキナは死んだ HO1:カミ ※※セッション終了後の彼のキャラシです。HO、及びシナリオのネタバレが大いに含まれますのでご注意ください※※ 俊敏、行方不明の家族 ◇ 鮮やかで燃えるような、赤色の美しい花。 気に入っていた自分の名前をあっけなく捨てたのは、あの場には似つかわしくないと思ったから。 ◇ 長すぎる髪は、人として生活していく上で邪魔だと知りました。 重くなった身体が少し軽くなるだけの、なんてことのない、しかし何にも変え難い数十分間を、私はこの長く短い一生の中で忘れはしないでしょう。 ◇ 望めばきっと、すぐにでもその舞台に立つことができたのでしょう。 それでも数年間遠回りすることを選んだのは、どうしても必要だと考えたから。 記憶では足りない。記録でも、知識でも足りない。 私には、確かな経験が、苦しくて泣き出すくらいの経験が必要でした。 だから、今日もこうやって勉強に励むのです。 途方もないことでしょう。どうやら私は頭も悪く、要領も悪く、体が大きいばかりで力もろくにないようでした。自分でもガッカリするくらいの駄目人間でした。 それでも、それでも地道に目指していきたいと思ったのです。私は人間で、人間は時に不可能な夢を見て、夢を叶えようと体中に傷を作るのですから。 その傷を、いつか勲章だと言って痛々しく笑ってみたいのです。 いつかの私がそれを見たら、きっと愉快だと言って笑うでしょうから。 ◇ 珠岸 緋華理。25歳。男性。 去年まではアルバイトで生計を立てつつ勉強をしていて、今年から晴れて医大に通い始めた一年生、ということになっている。 元は、エクス・マキナ──人工的に造られたカミとして生きていた。その時名乗っていた名前はヒガン。 ついに人間になった彼は完璧でない所だらけだが、誰よりも人間らしくその人生を謳歌しようとしている。 ◇ ◆HO1「カミ」 ――あなたは⼈間だ。しかし、そうだと証明するものは何もない。 あなたはただ、この⽩い部屋で映像を⾒続けている。 それは「だれか」の⼈⽣。 部屋中に浮かぶモニターのようなものに映るさまざまな⼈間の⽣まれてから死ぬまでの時を永遠と⾒続けていたあなたは、その中で幾度となく知識や感情を⼿に⼊れてきた。 まるで⼈類の⾏く末を⾒守る神様のように。 ⾃分もこの⼈⽣を送っている者たちと同じ姿をしている。 だから⾃分も⼈間だと、そう思っている。 でも、いつか「だれか」と話してみたい。たくさん話をして、そして⾃分が⼈間であると、証明してほしいと思っている。 ここから出る⽅法は、この部屋の奥にある「⾨」を通る事だが、あなたが最初に此処で⽬を覚ました時に、「神が死ぬまでここから出てはいけない」と⾔われているから、出た事がない。「神」を殺せば、ここから出られるらしい。 ……何の「神」かは、明⽩にはわからないのだが。 あなたの⽬的は、「⾃分が本当に⼈間であるか証明してもらうこと」だ。 ◆以下はセッション前に書いたものです◆ 「……」 「…………」 「……………………」 「あぁ、」 「そうでした。ご挨拶をしないといけませんね」 「はじめまして、ごきげんよう」 「どうか、仲良くしてくださいね」 「あはははは」 ◆ 名前はヒガン。彼岸花の赤色と自分の赤い髪が似ていたから、そこから名前をとった。 性別の概念が無さそうな容姿をしているが男。本人も特に気にしたことはないので、一応男、くらいの認識。 一人称は「私」で、丁寧な言葉遣いで話す。優しそうに微笑んでいるその裏で何を考えているのかというと、腹黒いわけでもなく、かと言って聖人君子なわけでもなく、ただただ愉悦に浸っている変人である。 悪いことを企むことはしないが、どんな状況でも楽しそうに微笑んでいるので気味が悪い。怒るや悲しむといったマイナスな感情を感じたことはない上に、そのような未知の感情すら彼の好奇心が興味をしめす事柄である。 ◆ ××××× どうか、彼のその人生の行く末を、ありふれた日常を、その画面を通して見届けてはくれないか。 ×××××

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