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「はったりと逃げ足だけしか取り柄がない男だよ。期待は程々にしておいてね」 割と最近まで自分がオーヴァードである事すら気付いていなかった。せいぜい物心ついた時から「本気でお願いした事はみんな分かってくれる」と思っていた程度だったが実はｴﾌｪｸﾄのおかげ。有効活用も悪用もしないまま、普通の会社で普通に勤めていた。 だが最近になってたまたま自分にオーヴァードとしての能力があることに気付く。とはいえそれまでの生活を変えることもなく過ごしていたが、ある日唐突に半田支部長に頼み込み、現在の小佐古支部に拾ってもらうこととなる。「会社に居場所が無くってね。暇なんでこっちで使ってもらえないかってさ」とは本人談。 しかし、若いエージェント、チルドレンが占めている支部内では自分は最年長。見るからに浮いた存在であり、やはり心を入れ替えて積極的にバリバリ働くなどというやる気は出てこない。結局ここでも半田支部長に相槌を打ったり赤染さんに小言を言われながら窓際で書類整理なんかしている。割と支部内での顔は広く、なんやかんや非オーヴァードの職員とは友好関係が気付けているようだ。

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