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　　Lillý　-　リリー 　「わたし、うたうことがすき。わたしの言葉はいつだって羽が生えているほど軽いけれど、うたにだけは魂の重さがあるの」 　常に笑顔で楽しそうなふわふわ天然美少女。 　とにかく好奇心が旺盛。見るもの全てに「これってなあに？」「これは楽しいこと？」と周囲に聞いて回る癖がある。 　人見知りをせず、すぐに人のことを好きになり、無償ともいえる愛を捧げる。 　裏表のない純粋な好意だけが彼女の持つ特性で、悪意がない故にある意味では恐ろしい。 　こわいくらいにまっすぐで、透明で、脆くて、美しい。 　おひさまのひかりを凝縮したようなその少女は、太陽に近づきすぎた者が命を落とすことをまだ知らない。 　歌うことがとにかく好き。 　記憶が無い以上、知識も内面的経験も他の人より随分足りない。 　それを自覚していて、自分なりに勉強はしているが、その中で見つけたのが歌だった。 　楽器も好きだが、歌は自分の身ひとつあれば音楽を奏でることができる。 　幸い音感はある方で、すぐに取得することができた。 　まだ皆が寝静まっている早朝、鳥と一緒にうたをうたうことが好き。 　からっぽの夜に不安で眠れないとき、だいすきなうたを口遊むことで安心することができる。 　でも、ひとりよりふたりのほうがきっと楽しい。 　いつか誰かと一緒に歌うことができたら、と密かな夢を持っている。 　世界が五分前に作られていたとしても、私がただの水槽の脳だったとしても、はたまた誰かの複製品だったとしても。 　それでもわたしはわたし。だって、世界はいつだって輝いていて、わたしにはこんなにも綺麗に見える。 ----

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