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ミ＝ゴの科学技術 「白亜の城」 ここの場所を尋ねたとき彼女はそう答えた。 私には記憶がなかった。覚えていたのは日本語と日常的な知識…それとワタシの名前…と言っても"音"と言う文字しか残されていなかったけど。 この世界でできることは、一通り試していった。探検。青空で日向ぼっこ。自作の釣り竿での釣り。読書。髪型を変えてオシャレする。笑顔の練習。全力で走ってみる。料理に挑戦する。絵を描いてみる。思いつくことはいろいろ試していった。 やることがなくなったからではない。自分が何が好きなのか興味を持ったからだ。 昔の記憶はほとんどない。思い出していいものかもわからない。 わかったことは私は読書を通じて、学ぶこと。そして考えることが好きだということだ。 幸いにもここに不自由なことはない。読む本はあるし、とても静かで居心地のいいところだ。 そういえば、ここにはもう一人年下の男の子がいた。初めてワタシと同じ生命体がいたことには驚いたけど、向こうも同様の反応を見せていた。戸惑っていた反応を見せていたので最初は無視していた。同じ場所にいるもう一つの存在には興味を持ったが、それは向こうも同じである。逆に質問攻めにあっては面倒だという気持ちが勝ってしまった。しばらくしてからマザーに話を聞くと向こうも相談を受けていたので仕方なくかまってやることした。名前は"イレブン"と名乗っていた。ワタシには正確な名前がわからなかったので、仮に"シオン"を呼ばせることにした。 ワタシには今の記憶はここまでしかない。いつ消えるかわからないからこうやって記憶を残すことにした。またこの日記に残すことがあれば増やしていこう。

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