タグ： かたびら みぞれ

アイドル、それは画面の向こうの存在。 アイドル、それはクラスの女子たちが騒いでいる相手。 アイドル、それは遠い存在。 の、はずだった。 帷子 霙/かたびら みぞれ　16歳 好きなものはこたつと飲むヨーグルト。飴。 嫌いなものは噛みきれないホルモン。 至って普通な男子高校生、になるものだと思っていたアイドル育成アカデミー生。 中学時代は至って普通の学生だった。 品行方正の優等生でも明るく笑顔全開なタイプでもなかったが、男女問わず話ができる友達の多い生徒だった。 部活は無所属。委員会は図書委員会に所属していた。 本は好きでも嫌いでもない。壁際の受付スペースで昼寝するのが趣味。 幼い頃は実家よりも父方の実家に預けられることが多かった。 静かな祖父が話してくれたのは「良いことをすればいずれ自分に返ってくる」「だから良いと思ったことをしなさい」という話ばかり。つまらない話ではあったが、祖父の真剣な瞳に何か一つ納得して、言いつけを守っている。 普段からニコニコと優しく微笑んでいる祖母は霙に一つのお守りをくれた。ピカピカの石が入った小さな包み。どこに入れてもいいから、いつも持っているのよと渡してくれたものを肌身から離したことがない。　 だからだろうか、昔から運が良かった。 おみくじを引けばほとんど大吉を引くし、席替えのくじは窓際最後列を引くし、なんとなく当たり付きのアイスを買えば当たりを引く。 商店街のガラポンを引けば、一等賞ではなくとも一緒にいた母が欲しいと言っていた最新式の掃除機が当たった。 そして、中学3年の夏休み直前。 やたらと調子のいい友達が突きつけてきたのがアイドル育成アカデミーのパンフレットだった。 なにやら興奮気味に話していた気がするが、霙は昨日の夜遅くまでゲームをしていたので眠くて聞いていなかった。 ……それから数ヶ月後、全く見に覚えのない入学許可証が届くことになる。 驚いたり怖がるということがあまりない。 心が強いというか、なるほどね〜と流すことが多い。 入学許可の手紙も霙ではなく母と妹と姉がやたらと喜んでいた。唯一父だけが困ったように微笑んでいたが「折角だし、がんばってみたらいいんじゃないか？」と言われてそれも良いかと思った。 きゃいきゃいと話に花を咲かせる女性陣をそのままにやりかけのゲームをやろうと部屋に戻ったものの、姉に首根っこを掴まれてリビングに戻されその日から怒涛のアイドル情報詰め込み会が始まる。 「今となってはありがたい話だけど、当時は居眠りしようもんなら太ももを重点的につねられて最悪だった」 漫画とゲームと日当たりがいい場所で居眠りすることが好き。運ゲーが得意。 ＜みんなの呼び方＞ 真理世界→世界サン 猫柳宵→宵サン 星間叶夢→かなめ 天倉ランス→らんすサン 帷子霙→ジブン/あなた ＜特徴表＞ 1-8幸運のお守り…幸運のお守りを持っている。 　　　　　　　　　身につけている限りPOW+1。 　　　　　　　　　もし手放したり紛失すれば不運を招きPOW -1。 　　　　　　　　　POWの増減により《幸運》は変化するが、正気度は変動しない。 ＜HO＞ HO17 運 …友達が勝手に志願書を出しちゃっただけで……幸運にも、キミはアイドルになれちゃった。

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