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___これは"彼女"の物語。 "彼女"は、幼い頃、体が弱かった。 故に人が多いところには行けず、家にある図書館にこもりきりだった。 「本の虫」と人は言うだろう。口癖のように本の話をする彼女は、いつの日か大人にも勝る知識を手に入れたのであった。 特に、彼女が興味を示したのは「体力」の付け方。彼女は外に出ると肌が焼け皮膚が剥がれてしまうので家の中のジムで筋トレをしていた。 青春は、闘病で消えた。 その甲斐あって病気は治ったが、年頃の女の子が受けるであろう興味や関心をすべて手から零してしまったのだ。 本でしか知らない恋や愛。 全てを諦めた彼女は、ただひたすらに敷かれたレールを進んでいた。 「桐生院」家。代々名医を生み出す名家。世間からの当たり前のような過度の期待。明るい "彼女"は期待に押しつぶされ、他人を見下すことで自身を大きく見せ、そうすることで心を守らんとする「我儘な御令嬢」がそこに居た。 そこから15年程が経ち、他人を見下さなくとも実力で相手をねじ伏せる事ができるようになった"彼女"は、昔の自信を責め他人を怖がり恐れる女性へと姿を変えた。 そんな彼女は外科医と精神科医の2つを掛け持ち、多忙な日々を過ごしていた。 ある日、久しぶりの休日に外に出ようと公園を訪れたところで今回の不可思議な事件に巻き込まれる_____。

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