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メロディ。 その名の通り音楽を愛するドールで、かつて在りし文明が遺した様々な音楽を蒐めるのが生き甲斐。もう既に色々知っており、西洋のクラシックからどこぞの少数民族の舞踊曲、果てはとある島国でヘイセイと呼ばれる限定的な時期にのみ流行したデンパなるマイナージャンルまで知っているとか。 各地を放浪しながら文明の痕跡を漁り、楽譜やディスク、メモリなどといった形で遺っている音楽データを収集。再生できそうならその場で再生して覚えてしまう。再生できなければそのまま持っていく。持ちきれなくなった記録媒体を保管しておくための倉庫まで所有している筋金入り。場所は当然秘密。 初対面のドールと接触する際は必ずリコーダーを吹きながら登場し、「音楽はいいね」と声をかける。 ドン引きされることが多いがやめる気配はない。 彼女にとっては音楽こそが自分なのだ──どこかの誰かに押し付けられた、こんな機械仕掛けの体ではなく。

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