タグ： しまじま

過去になんやかんやあって今は家無し根無し草。 今は偶然知り合った友人の家にて居候をしている。 長いこと信頼できる人もいなく、一人で生きてきたため一人で生きるための能力・知識・経験を身につけざるを得なかった。 釣りは趣味かつ食料調達手段で育ての親がわりの人から教わったもの。今でも魚は好物でしょっちゅう自分で釣って食べている。 幼少期に親に反発し起こした家出がすこぶる運が良く成功してしまい、結果すこぶる運が悪くごくごくありきたりな人生や幸せを失った。 名前は人生を捨ててからはじめて食べたご馳走のうぐいとそれを焼いた炭からとって自分で名付けたもの。 元の名前はとうの昔に忘れた。 --(無駄に長い)過去話------------------------------------------------------ 生まれは多少裕福な普通の家庭だった。 しかし親の躾が厳しく、死ぬその時まで親の理想通りのレールを辿るであろう自分の人生に恐怖を覚え、家族旅行の際にまだ物心つかない弟を置いて家出した。 本来ならまともに逃げる事も出来ずすぐ連れ戻されるはずだったが、行楽シーズン等の事象がうまく噛み合い逃げ出すのに成功、逃げた先で子を失ったホームレスに匿われ育てられた。 自分の子と重ねたホームレスの男が親代わりとなり基本的な知識を学び、家無しでの生き方というものを知っていく。 そうして数年ほど過ごした頃、育て親の男から本来の家族のもとに戻らないかと申し出られる。 しかし、元の人生に戻ってしまう恐れから騙し逃亡した。 一人で生きていくと覚悟を決めて逃げ出したものの、子供一人の家無し暮らしは人目につきすぐに近所の噂になってしまう。 二度三度と警察の目を掻い潜り逃げてきたせいで良からぬ輩に拉致され、子供というのを利用した非合法の"商売"に使われることになる。 そうした商売から助かる伝手も術も持っていない宇久井は長い時間をそこで生きた。 やがて二次性徴もとうに終わって稼げなくなり、常連客に買われることを機に脱走。 脱走した先で行き倒れたところをある親切な家族に助けられ、そのままその家で居候させてもらう。 心身も回復しきり青年と言えるほどにまで成長したころに子供たちの悪影響にならないように、と何も言わずに家を出た。 かつての育ての親を探そうと記憶を頼りに都内に入り、時に野宿、時に巧みな話術で心の隙に入り込み様々な人間の家を泊まり歩く。 現在では妙な親近感を感じる年の近い男の家に長期滞在している。 出会った際に遠い昔、顔を思い出せもしない実の両親の面影を感じたが気のせいなはず。

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