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「怖くても、立ち向かうのがヒーローなんだって」 「だから……怖くても、頑張らなきゃ」 幼いころに生き別れた家族は、ジャームの手にかかっている。 処理部隊が到着したときにはジャームの返り血を浴び、家族の亡骸を前に立ち尽くす"幼児"の姿があった。 UGNにおける"調整"を"ティーチャー"に受けていたが今は離れており、感情の振れ幅が小さい。 「先輩のようなヒーローになる」を信条に掲げ、まっすぐ目標に邁進する。 近頃は「彼女だってやりたくて依存しているわけじゃない」と、オーバードーズの常習犯である女性に首ったけだ。 ……願えばいつか気持ちも届く。彼女だって、変われる。その願いが、彼の日夜を……"日常"を支えている。 ケースナンバー3710。通称、ミナト。 中途半端に多方面へ成長する余地があるため、攻撃面に能力を絞るように"ティーチャー"が調整した。現段階で当支部に必要なのは防御担当ではなく火力である。ブラックドッグシンドロームの補強及び火力強化のために取り付けた機器も馴染んでいるようだ。それに伴いようやく実践レベルにはなるが、レネゲイドの力が不安定な被検体となった。 能力の多くは、扱うためにレネゲイドの活性化が必要であり、言ってしまえば"重い"能力者だ。 その分破壊力も見込めることから、高負荷を常とするように実験を継続する――。 追記 "ティーチャー"の■■により当ケースは凍結扱いとする。当面の処遇は検討段階であるが"ノットウィザー"を担当とすることが妥当であるだろう。理由として――――

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