タグ： 明けない夜が欲しかった

生れながらの吸血鬼。美しく育ちなさいという願いを込められた名前を付けられたがその末路を知っている身からしたら何の皮肉かと苦虫を噛む思いである。とはいえ、嫌いではないが。 自由奔放の性格で誰かに飼われるのが大嫌い。人を餌としてしか見ておらず自由に男女問わずその見目麗しさで誘いその血を飲むのだ。 長く生きている退屈は友人との語らいや物語を読む事、時折、餌とのホテルへ誘う語らいの中で楽しみを見出したりしていた。 正体が看破されて悪魔狩りの手にかかりそうになった事も、潜伏していた場所で魔女狩りに合いそうにあった事もある。だからこそ酸いも甘いも知り尽くしている。 その為、用心の為に変装する術を磨き、人間という餌の事をよく知ろうとした。気まぐれに餌相手に恋というものをしてみた事もある。だが、続かなかった。餌は、人はもろいのだと言う事もその際知ってしまっている。 だからと言って何をするべくもなく、怠惰に今日も血を飲み生きているのだ。 後遺症としてあなた達は平行世界で生きることとなるが、日常を暮らす上で問題は無い 一人称：「わらわ」

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