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■概要 職業技能：作家（2010） 特徴表：天才　生まれつき頭の回転が早い。INT+1 やなぎ　みふゆ 「密室のパスト」HO1：能天気 ※以下　密室のパスト　ネタバレあり↓ 孤児院育ち。親の顔は知らない。 幼い頃から聡明でよく気が回り、周りの求めるものをよく理解する「いい子」だった。 周囲もそんな彼に期待し、「いい子だから」とレッテルを貼って見ている節があった。 他人の感情に敏感だった彼は、そんな周囲の目を裏切る事はできず、次第にその期待を負担に感じるようになっていった。 三冬が唯一その負担を感じずに接することができた相手が、のちの妻・一夏（いちか）である。 16のときに家庭環境が崩壊したことにより院にやってきた彼女は、所謂不良学生であった。 しかし同時に彼に負けず劣らず聡明で、彼が「いい子」を演じていることを見抜き、その必要はないと説いた。 それにより三冬は、人間の本当の暖かさを知った。 独り立ちした後はその感受性を活かして小説家となる。有名ではないが、一部では人気が出てきた……というところだった。 穏やかながら幸せな人生を歩み始めようとしていたところで、一夏が交通事故に遭い、他界する。 突然のことに現実を受け止めきれず、呆然とした気持ちのまま葬儀場を後にし――その帰り道に誘拐された。 監禁されてすぐは強いストレスを感じながらも、どこかでこれは悪夢だと思い込もうとしていた。 悪夢でないなら、これで殺されれば一夏に逢える、と。そう思い込もうとしていた。 だから泣き虫に対しても、きっとすぐに出られる、なんて楽天的に――自暴自棄に、振舞った。 そうすることで、自分自身の不安や、震えや、「食べたい」なんて異常な欲求のことも泣き虫の悟られぬようにしたのだ。 ……本当は、自分自身がそれから目を背けたかっただけなのかもしれない。 その振る舞いを続け、泣き虫の様子を見るうちに、この場で正常でいるために自らに求められるのは能天気に振舞い続けることだと判断する。 それはかつて「いい子」を演じたのと同じことだった。 しかし、それによるストレスよりも、気が振れてしまうことの方が、独りで取り残されることの方が恐ろしかった。 暗闇の中で長い時間を過ごすうち、監禁される前の自分など本当にいたのだろうか、と自分の記憶を疑い始めている。 それによって、泣き虫への依存心はかつての妻に対する愛情よりも強いものになっている。 それでもかつての自分が存在した証を感じるために、泣き虫が寝ている間に左手の結婚指輪をよく触っている。 ⇒⇒設定メモ ・泣き虫くんの前では明るく振る舞う。ママ系 ・あまり喋らない泣き虫くんの分まで相槌をうつ ・距離感は近めで泣き虫に特に理由は聞かずよしよしする ・本来はとても神経質で、監禁当初泣き虫くんに近寄らなかったのが自分の不安、震えを悟られたくなかったから ・結婚していたが妻に先立たれている。 ・妻への愛情は強かったが、依存心は現在の泣き虫へのほうが強い ・泣き虫へ"食べたい"という欲求を持ったことにより、妻にもそう思っていたのか？自分がカニバリストだったのか？と不安を覚える ・結婚生活より監禁生活の方が長くなったあたりで本当に嫁なんていたんだろうか？監禁される前の自分など本当にいたのだろうか？と自分の記憶を疑い始めている ・泣き虫くんが寝ている間に指輪をよく触る ・泣き虫くんのことは指輪をしていない右手で撫でる 『密室のパスト』 【秘匿ハンドアウト】 ・ハンドアウト一/能天気（表） 貴方達は恨まれる覚えなど無い善良な一般人だ。そして貴方は底無しに明るい人間だ。泣き虫とは全く面識が無いが、監禁されてからは（彼/彼女）の事を常に考えている。この異常な空間で発狂しないのは、泣き虫が一緒に居るおかげだ。 ・ハンドアウト一/能天気（裏） 本当の貴方は繊細で、ストレスを感じやすい性格だ。だから今、こんな異常な欲求を持ってしまっているのは、きっとストレスのせいだ。貴方は泣き虫を食べたいと渇望している。この暗闇の中、後頭部に酷い怪我を負った泣き虫の輪郭を一目見た時からずっと。その一方で傷付ける事は絶対にしたく無いと思っている。泣き虫が回復するまでの数日間に渡って撒き散らされた魘される声や荒い呼吸、喉と鼻にこびり付く赤い匂いはこの空間の恐怖を一層彩った。こんな真っ暗な空間で、万が一にでも泣き虫が死んで一人残されたらきっと発狂してしまうだろう。貴方は一人残される事を心から恐怖している。相手を食べたい、しかし傷一つ付けたくない。一度噛み付いてしまえば歯止めが効くか判らない為、能天気は泣き虫に噛み付いた事は一度も無い。 但し、気付かれず且つ傷付けずに食べる事が出来る部位がある。頭髪だ。貴方は泣き虫の頭を撫でる時、必ず長く伸びた髪を梳く。その時自然に抜け落ちる頭髪を暗闇に隠れて食べている。美味しい訳では無く、むしろ洗髪剤の嫌味ったらしい苦味や香料、髪自体のチクチクとしたイヤらしさが喉に張り付いて擽ったく煩わしい。しかし飲み込んでしまえば不思議と心が落ち着いた。これ以外の泣き虫の一部を食べた事は無い。 貴方は相反する感情を隠し持ち、思い切り能天気で明るい振りをしている。

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