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●重機メーカー勤務　一人称「俺」 ●職業特記…自分の専門分野の構造物や製品であれば、一通り見れば、その構造や不自然な点に気づくことができる。 個人的な関心の技能に<目星><歴史>を選択 ●特徴表 ・天才…生まれつき頭の回転が速い。INT+1。 ・失敗は発明の母…技能ロールに96以上の出目を出して失敗した場合、ただちに特別な経験ロールを行う。 失敗すれば0ポイント、成功すれば1ポイントの技能ポイントを得る。 ●習得呪文 「門の創造」 ●通過シナリオ 「シーラカンスの終末論」 前提：あなた方は『水』というものに恐怖している。 「ウミホタル」第三話、第四話 不定持ち帰り　フェティッシュ　おさかなさんへの執着 9/21～3/21 ●来歴等 五人兄弟の長男に生まれた。実家は専業農家で、彼はじめ兄弟たちは幼いころから農業を手伝わされてきた。 力仕事や汚れることに文句を言う下の子たちをまとめあげる彼はいつも長男然としており、兄弟たちは彼を慕っていたし、両親も彼のことはとても頼りにしていた。両親や彼の指導の下、兄弟たちはだんだんと農業の楽しさを知っていった。 ──事件が起きたのは、彼が中学3年生のとき。 その日は、台風が来ていた。小学校の裏手にある河が増水し、三男の三琉がおぼれた。内気で優しい性格の彼は、危ないと思いつつ、「河がすごいことになっているから見に行こう」という同級生の誘いを断り切れなかったらしい。 下校中偶々そこを通りがかった一平は、真っ青になって激流を見つめていた弟の同級生数人から事情を聞き、後先考えずに飛び込んだ。 ……気づいたときには、救助隊に保護されていた。 三琉は助からなかったと、彼は病院のベッドの上で、涙を流す両親からそう聞かされた。 その瞬間、彼は弟を救えなかったという罪悪感に押しつぶされそうになった。「そっか」と返事をしたあとはもう、両親の顔を見ることができなかった。 涙は流れなかった。悲しくなかったのではない。悲しすぎたのだ。あまりのことに、感情の許容量を超えてしまったのだと思った。 退院したあとも、きょうだいとはどこかギスギスした。とくに次男の裕二との軋轢は酷かった。 あの一件後、言葉数の少なくなっていた兄に、裕二は自分でも思ってもいない一言をかけてしまったのだ。 「兄さんは、三琉が死んだのになんとも思ってないんだね」 そんなはずはないことは、裕二自身が一番わかっていた。兄がひどく落ち込んでしまい、構ってもらえない寂しさもあったのだと思う。しかし、はっとしたときには遅かった。一平は反論することなく、打ちのめされたように、その場を後にしてしまった。その言葉は取り消すにはあまりにも深い溝となって残ってしまったのだ。 その後一平は、寮のある高校を選んだ。逃げているのは自分でもわかっていた。 「実家の跡継ぎは裕二に任せる。あいつのほうが、俺より体力あるし、向いてるよ」 県外への大学進学を決めた時、一平は両親にそう告げた。両親は目を伏せて頷き、反対することはなかった。 大学の工学科を出て、農耕機械も手掛ける大手重機メーカーに就職した。たまの帰省の際、長女の四葉は昔のように「かずにぃ」と彼を呼び歩み寄りの姿勢を見せてくれるが、裕二は家を空けていることが多かった。次女の五津奈に至っては、物心着いてからの兄との思い出がほとんどないため人見知りされる有様だ。 家族がこうなってしまったのもあの時自分が三琉を助けられなかったせいだと、彼は今でも自分を責め続けている。 ──あの日から、水が怖い。弟と、家族の安寧を奪った、水が。 きょうだい構成 一平(長男 27歳)　裕二(ゆうじ 次男 24歳)　三琉(みつる 三男 享年10)　四葉(よつは 長女 18歳)　五津奈(いづな 次女 14歳) 現在は水への恐怖心をある程度克服したが、きょうだい間の溝は埋まっていない。

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